1/17/2024, 11:32:05 PM
木枯らしが吹いて
秋は去ったと告げた。
心地よかった金色の空気は灰色に変わり
無愛想な冷気が目を覚ます。
表情は重くなる。
遠い北の来訪者ツグミは
梢で軽やかに歌う。
手を繋いで心を繋いでと。
題「木枯らし」
récit œuvre originale
1/16/2024, 11:14:30 PM
期待で膨らんでいる時の
想像する先は
きっと美しく
いつか見てみたいと願う。
題「美しい」
récit œuvre originale
1/15/2024, 12:31:28 AM
どうしてだろう、
決して手に入らないものが永遠に美しいと言うのは。
それは失うことがないから。
題「どうして」
récit œuvre originale
1/14/2024, 3:28:31 AM
公園の池がこれから芽吹く桜の木の枝々を映している。
そこで戯れる水鳥たちはつかの間のまどろみの中で北の国の春と夏の夢を見ているようだ。
この水鳥たちも春になれば北へ飛び立ちまた新しい恋をするのだろう。
空より蒼い水面で光の粒がきらきらと揺れた。
桜を待つ季節。
récit œuvre originale
1/9/2024, 11:46:54 PM
うすい夕闇にわずかの時間そっと輝いて沈んでしまう三日月。
宙との境界線を曖昧にし、密かに現れて消える。
まるで人が自分の二面性を隠したがるように。
題「三日月」
récit œuvre originale