récit

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10/29/2025, 1:37:10 PM

ペターポのママが風邪をひいて熱があるので、今日はパパが朝食を作ってくれた。大好きなチーズ入りオムレツだけど、ちょっとパサパサ。それにココアにハチミツが入っていなかった。
ペターポは、いつもの味じゃないことに少しガッカリしながらも、ママがいつも美味しい料理を作ってくれていたことと、慣れないお料理を頑張っているパパの気持ちにちゃんと気付いた。

「パパ♡オムレツごちそうさま〜」とパパに言って、ママのお部屋にお水を持って行く。

「ママ♡風邪早く良くなってね。僕ね大きくなったらママにバースデーケーキを焼いてあげる」

愛を感じることで、ペターポも愛を与えられるようになる。
小さな愛は、どんどん広がっていく種のようだね。
温かい日常には、小さな愛が溢れている。

「tiny love」

10/28/2025, 11:41:53 PM

僕は透明人間になれるんだ。表面も裏側も透き通っててさ。
お仕事はサービススタッフ。
心を込めたおもてなしは、さりげなくあるべきと思ってるんだよね。
過剰で大袈裟なおもてなしは、真の優しさではないでしょ。押し付けっぽくって鬱陶しくないかい?
透明人間である僕の優しさは、そっとしたものだから、誰かを疲弊させることがないのさ。気遣いに表も裏もないんだ。
御饗しに表裏なしさ。

「おもてなし」

10/27/2025, 11:52:05 PM

アガサクリスティファンの僕は学生割引を利用して、アガサの執筆ゆかりの地イスタンブールをこの10月に訪れた。
その地で「ナザルボンジュ」と呼ばれる、美しい青いガラスのお守りを手に入れた。
これは、今まさに駆け出しのミステリー作家として名前を知られるようになった憧れの先輩である波瑠さんへのお土産だ。
彼女は、今年ぺラパレス新人文学賞を受賞したばかり。
持つべきものを持たぬ者の嫉妬は、どうしても静かな激しさで胸を襲うものだ。
このナザルボンジュは、その嫉妬の視線から彼女を守ってくれるという。

かくいう僕の心にも彼女へのモヤモヤした思いが、青い焔のように光っているのだ。

「消えない焔」
☆創作

10/22/2025, 12:06:04 AM

アビシニアンの僕は家中をはちゃめちゃに跳び回りたくなる時がある。
イザベラさんに叱られるだろうってことは、草原のように広がっているよ。
それは、経験の蓋を開けて目の前に広がる草原さ。
だから、飛び回った後は、お部屋をはちゃめちゃしたのは誰?って顔をしてみせるのさ。
そうするとイザベラさんは仕方ないわねと、クスッと笑ってくれる予感がしないでもない。

「予感」

10/20/2025, 2:19:49 PM

美波ちゃんは、ひときわ目立つ美少女だ。性格もとても可愛い。こんな魅力的な美波ちゃんはまさにモテモテの存在で、これまで数えきれないほどの告白を受けてきた。

でも美波ちゃんは「ごめんなさい」と拒絶することはできず、お友達として付き合っていこう、とみんなに返事をしていた。

そんなある日、アメリカ現地校からの転校生、小林君も美波ちゃんに一目惚れして告白してきた。美波ちゃんはまたしても、「お友達としてなら大丈夫」と頷いた。彼女は、I have a lot of boyfriends、つまり「たくさんの友達がいるの」と英語で答えた。

その言葉に、小林君は驚きを隠せなかった。なぜなら英語で「boyfriend」は恋人のことを指すからだ。
美波ちゃんはそのつもりでは言っていなかったのに、小林君は誤解をしてしまった。「恋人が大勢いる女の子」として。

その後、学校中で美波ちゃんについての噂が広がり、事態は思わぬ方向へと展開していくことになるのだ
が、今日はこの辺で。
お話はまだまだ続く、乞うご期待。

「friends 」
☆この話の続きはないと思われ

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