7/16/2024, 5:02:17 PM
お昼時間、中庭に向かうと
先に彼女はベンチに座っていた。
隣に腰をかけると彼女もこちらに気がついたようだ。
「古川さん、こんにちは。」
「先生、こんにちは
今日の天気はどう??」
「うん、今日は晴れだ。
雲が少なくて青が綺麗だよ」
この何気ない会話が僕と彼女の日課である。
目の見えない彼女と出会ってから数ヶ月、
僕は空をよく見るようになった。
「天気がいい日ね、
でも少し風があるから天気が悪くなるのかも」
風に吹かれている髪を抑えて、
目をつぶったまま自然を感じている横顔は
いつか消えてしまいそうな、そんな美しさだった。
「そうだね、今日はもう戻る?」
「…もう少ししてから戻りたいな」
そう言って空に顔を向けた彼女は
何を思い浮かべているのだろうか、
タイトル:空を見上げて心に浮かんだこと
6/22/2024, 3:51:42 PM
「日常」
アラームで起きてギリギリで登校
眠い目をこすりながら受ける授業と
友との会話が途切れない休み時間
どこにでも転がっていて普通の「」
そんな普通も気づけばもう1年もない
「」は変わりゆく
そんなこと知ってたはずなのに、
何気ないことが青春で
喜怒哀楽どれもが幸せとはまだ言えない
でも残りのこの「」を存分に楽しんで
次の「」に進もう
たとえ苦しみの方が大きくても
過ぎ去ればそれは過去
気にしなくていいよ
だって時間は止まってくれないから
人生はたまた今っていう「」を
そんなことに割いてる暇ないでしょ?
6/19/2024, 1:14:04 PM
「相合傘」
君の優しさを知ってる。
1本しかないのに傘を貸そうとするところ
自分は走って帰ろうとするところ
一緒に傘入って帰ろうと誘われ断れないところ
顔真っ赤でもちゃんと左肩がずぶ濡れなところ
その隣が僕だったらな、
雨に掻き消されるようにそう零した。