【好き嫌い】
食べ物の好き嫌い、教科の好き嫌い、天気の好き嫌い…
好き嫌いがあることは悪いことでは無い。寧ろ良いことだ。
自分の意思を表現し、伝えているんだから。
でも、好き嫌いの中には好きになっても嫌いになってもいけないものがある。
それが誰かとのメールだと私は思う。
関係なくみんな好きな人がいる、家族や異性やペットなど…
関係なくみんな嫌いな人がいる…
私はよく、人と連絡をする。メールが多い。
好き嫌い関係なくメールが来たら普通に返信している。
好きな人からのメールには話を繋げようと文字数を稼ぐ。
「好きな人ともっと長く会話をしていたい。」
嫌いな人からのメールには3〜5個の文字を並べた薄っぺらい返信をする
「さっさとこの会話を終わらせて自分の世界に入りたい。」
文章の裏には必ずその人のメッセージがある
そう考えた時に怖くなった。
だから私は、好き嫌い関係なくメールが来たら普通に返信している。
もちろん、意思表示をする事は大事だし必要。
でも、臆病な私はそれによって何かを壊している気分になる。
だから、結果的に私はメールが嫌い寄りの苦手だ。
だから、人と話す事が得意よりの好きだ。
この話で私が何を言いたいかというと…
本でもメールでも直接会話でも必ずその人の裏がある事。
裏があるとは必ずしも言い切れることでは無い。
まぁ、それを見極めるのは私だけどね。
そう思い私は明日の会話を楽しみにしながら今日も寝る。
【街】
僕の日課は散歩だ。
毎朝5時に起きて6時に散歩を始める。
これが唯一の至福の一時だ。
たった30分だけの散歩なのに満足感がスゴイ。
これだけで昨日の疲れが月まで吹っ飛んでしまいそうだ。
それはこの街が僕にとって住みやすい環境なのかもしれない。
もしこの散歩を他の街でやろうと思ったらどうだろう。
1、2回散歩して飽きるだろうな。
例えそれが住み慣れた街だとしても。
それぐらい僕はこの街並みが大好きなんだろうな。
あと少しでスーツに着替えて急足で会社に行かなければならない。
それも苦手な上司のいる会社に。
……考えただけでストレスが溜まる。
でもね…この散歩はそんなストレスから僕を解放してくれるんだ。
あぁ…なんて素晴らしいんだろうか。
こんなに早く時間が過ぎることが。
それだけ僕はこの街での散歩が好きなのだろう。
そう言えば…あと少しで隣り街とこの街が合併するんだった。
少し寂しい気もするけど、僕には関係ない。
僕の日課である散歩の範囲は変わらないんだから。
そろそろ家に着く頃だ。
至福の一時が終わろうとしてる。
でも大丈夫!
明日になればまたこの時が来るんだから。
それをモチベーションとして働けば良いだろう。
今日も誰かのストレスが溜まっていく。
朝でも夜でも、誰でも関係なく…
でも、些細な行動、言葉などがその人をストレスから解放してくれる。
…と本で読んだことがある。
僕はそれを信じで今日も働き、食い、寝る
さぁ!新しい1日の始まりだ!!
朝日が照らす街の中
入社して7年、一人の青年が小さい決意を胸に刻んだ。
【やりたいこと】
中学の時、授業内で自分のやりたいことリストを作る時間があった。
将来の夢や、やりたいことがない私にとっては苦痛でしかなかった。
止まる私のペンに見飽きて隣を少し見た。
隣にはクラスの人気者のK君が迷いもなくペンを走らせていた。
よっぽど見ていたのだろう、K君が不思議そうにこっちを見てた。
「どうした?」
「え…あ、その……」
人気者と話す時が一番緊張して話せない。
「…俺のやりたいことリスト見るか?」
「あ…そうじゃなくて……」
「ん?」
「私やりたいことが無いから、沢山書けるK君凄いなぁって思って…」
「………」
この時変な空気を作ってしまったという焦りと後悔でいっぱいだった。
あの時、K君にとっては可笑しな事だったのかもしれない。
やりたいことが無いだなんて。
「ご、ごんめね…可笑しくて…」
「いや…逆にチャンスじゃね?」
「え……?」
「やりたいことが無いなら作れば良いだけだろ」
これが中学生の思う正論なのだろうか。
私は、この言葉が胸に…いや全身に響いた。
「みんなでお前のやりたいことリスト作れば良いだろ?」
そう言いながらK君はニカッと笑った。
太陽の様に暖かく、思わず近づいてしまいそうなくらいの笑顔だった。
「あ、今見つけたよ」
「ほんとか?そりゃあ良かった!」
私はすぐさまプリントに文字を書いた。
【やりたいことリスト】
1 友達を沢山作ること
高校になってもK君は相変わらずクラスの人気者だった。
それでもK君はあの日からずっと私に話しかけてくれる。
「今日赤点の補修があるんだー」
「明日の放課後はな!」
「なー、勉強教えてくれよ〜」
K君が話しかけてくれるたびに私のやりたいことリストが溜まっていく。
今日もやりたいことリストが一つ増えました。
【やりたいことリスト】
1 友達を沢山作る
2 勉強を頑張る
3 メイクを覚える
4 おしゃれする
5 K君とたくさん話すこと
【朝日の温もり】
長い昼夜を抜け、辺りは黄色とオレンジ色に包まれた。
苦しい時を乗り越えられた。
辛くて恥ずかしくて逃げ出したい時でも逃げずに乗り越えられた。
だから今、朝日の温もりに包まれている。
あぁ…温かい。
朝日が私を毎日慰めてくれる。
昼の太陽は毎日私を励ますフリをしてるだけ。
夜の月は毎日私を放ったらかしにする。
でも朝日だけは私を励ますフリもせず、放ったらかしにもしない。
それも毎日だ。
言葉は発しないが、側にいて私を優しく包み込んでくれる。
幸せを感じる時はこの一瞬だけだ。
一歩外に出れば優しい朝日は何も言わずに明日へと消える。
「頑張れ」や「いつでも頼ってね」も言わずに。
もしかしたら、それが私の願いかもしれない。
だって、声を掛けられたら大体は想像できちゃうもん。
朝日だけが私を分かってくれてる。
だから私は朝が一番好き。いや大好き。
朝が「人間」になって欲しいと何度思ったことか。
そんな夢は叶うはずが無いからいつも言葉を掛けてる。
日課になってしまってる。
だから今日も朝日に言おう。
「おはよう。ありがと。」