8/7/2025, 3:57:42 PM
またね
いつもバイバイという人にも、僕はまたねと言う。
8/6/2025, 11:08:27 AM
泡になりたい
人魚姫の物語を読んだ。
最後は泡になって消えてしまう。
そんな最後を私は羨ましいと思った。
私の国では死んだら棺桶に入れられて、地中に埋められる。
暗く冷たい地面の中で腐っていくのなんて嫌だ。
泡になって消えてしまいたい。
泡になって消えた後はどうなるのかしら。
空気になるんだから、そのまま空に溶け合って…
そんなことを考えてるうちに夜が明けた。
今日は海に行ってみようかしら。
そう思ったけど、突然の睡魔に身を任せた。
8/5/2025, 9:36:59 AM
ただいま、夏。
俺は中山翔
夏になると決まって海に行く。
いや、海に行かないと夏が始まらない。
夏は俺が一番輝く季節だ。
だから、俺は海に向かってこう言う。
「ただいま、夏。」
「オカエリ、ショウ」
逃げろっ、海坊主だ!
8/4/2025, 10:25:11 AM
ぬるい炭酸と無口な君
私はぬいぐるみ、人間からはくまごろうと呼ばれている。
私がこの家にやってきたのは5年前だったか。
シュッサンイワイ?とかいう習わしでこの家にやってきたのだ。
丁度その頃生まれた人間の子は、私をいたく気に入っている。
冷蔵庫からサイダーを持ってきて、
「くまさん、どーぞ」
コップに注いで差し出してきた。
私が受け取らないのでコップは傍に置かれた。
動けさえすれば、満面の笑みで受け取っているのに。
サイダーは陽が当たって、その冷たさを失っていく。
そんな砂糖水になりかけているものと私をじっと見ている人間の子。
視界からいなくなったと思うとクレヨンと紙を持って帰ってきた。
窓際の私と砂糖水を見ながら、紙にクレヨンを塗りつけている。
ほどなくして部屋に飾られたその絵にはコップと熊が描かれていた。
その熊は少し微笑んで見えた。
8/3/2025, 3:44:48 AM
波にさらわれた手紙
砂浜に書けば届くだろうか
海に撒いたあなたへの手紙