〇涙の理由〇
塾の帰りに流れたの、涙が数滴熱い頬に
塾の先生が言ってたの、ホワイトボードを叩きながら
「作文は条件に合ったものを書けばいいんだ
名文なんぞ美文なんぞは捨てろ」 だってさ
心がキュッてなった、ペンを強く握りしめちゃった
じゃあここに載せてる文たちは、私の言葉たちは
テストに出しても、評価はない、価値がない、
友達に聞いてみたの、作文が書けないのって
そしたら友達言ってたの、笑いながら片付けて
「思ったことを条件通りに並べるだけだよ〜
難しいことないじゃん」 だってさ
感謝言って塾を出た、紙をくしゃくしゃにしたかった
そっか、そうだよねみんなテストで受かりたくて
その学校に行きたくて、その学校の基準を満たしたくて
やってるんだよね、仕方ない仕方ない
優先順位はそっちだもの
誰かの心に残る言葉なんて意味ないんだよね
そうなんだよね、だから私も書けなくちゃ
書けるようにならなくちゃ
頑張らなくちゃいけないんだ
〜コーヒーが冷めないうちに〜
君のために持ってきた2人分のコーヒーを
リビング低めの机に乗せて、君の隣に腰を下ろす
一口運んだコーヒーは舌がひりひりと熱くなる
ふと、君を見ると期待した目で見つめてくる
気がつけば手が伸びていた、気づけば身体が動いていた
コーヒーが冷める前に、冷めないうちに
やけどした舌を冷やすように、慰めるように
そっと、優しいキスをした
↗ パラレルワールド ↙
パラレルワールドのあなたは私を愛してくれるかしら
パラレルワールドの私はあなたを愛すのかしら
パラレルワールドでも私たちは出会うのかしら
パラレルワールドのあなたは違う人が好きかしら
パラレルワールドの私はあなたを好きになるかしら
パラレルワールドでは私たちはすれ違うだけかしら
あなたが愛してくれないなんて考えたくもないわ
明日も、明後日も、未来でも、来世でも、前世でも、
どんな世界でも、私を、私だけを愛してほしい
時計の針が重なって
まだ、まだ、まだまだまだ
連絡が来ない
2時、3時、4時…
まだ来ない…ふと、時計を見つめる
時計の針が動く、動く動く
あと、一分で4時間も待ったことになる
不安、心配、恐怖、緊張
連絡を待つ、まだまだ待つ
時計の針が重なって
スマホが震え音がなった。
「 僕と一緒に 」
この言葉の後、何が続くのだろう
行こう? イこう?
落ちよう? 堕ちよう?
遊ぼう? 踊ろう?
生きよう? 死のう?
いろんな意味になり得る言葉
僕はどれを言われたって、君を拒絶なんてしない
あいつらのように
あの子のように
あの人たちのように
だから
僕と一緒に