〜 予感 〜
気持ちの良い風が吹く
秋の青い空に
一つ心に靄があった
来年も私はここにいるのかな
不安と興味が混ざった心
きっと、明日も来年も
同じようなことを考える
そんな予感が
頭を抜けた
friends
私のかわいいお友達
大きくてぱっちりなおめめ
鮮やかな桃色のくちびる
艶のあるチュルチュルな髪
じまんのお友達
大好きなお友達
私にはもったいない
本当にもったいない
可愛い私だけのお友達
君が絆ぐ歌
〜〜♪ 〜♫
歌が聞こえた、聴き覚えのないその歌は
どこか懐かしさを帯びていた
歌の方へ近づくと少女が一人窓辺に立っている
こちらに気づいた少女は笑顔で話した
「やっと来てくれた、遅いなぁ」
馴れ馴れしい言葉に驚くと同時に思い出した
少女は私の親友だった
私たちは文化祭で歌うはずだった
私たちはソロパートを取り合った
取り合いで彼女は卑怯な手を使った
私を突き落とした
「気づいたんだ、君の声じゃないとこの歌は似合わない」
図々しい
あなたが勝手にやったことなのに
あなたが繋げばいいじゃない
私を落としてまで勝ち取った役なのだから
君が絆ぐ歌を恨みを込めて聴いておくから
▼ 砂時計 ▽
△ の音 ▲
さ
ら
さ
砂 ら
ざ
ら が
ざ し
ら ゃ
落 ら
り
ち
る
ず
っ
と
き
っ
と
* 消えた星座 *
ねぇ、この星とあの星、あっちの星とこっちの星
合わせたらなんだか貴方がくれたペンダントの模様に
似ていると思わない?
星がよく見える静かな丘
空を見上げ、ねころんだ野原
あれ、私たちだけの星座ってことにしましょうよ
その笑顔は眩しくて
どんな星も敵わなかった
けれど、僕は数週間後この丘が
明るく、にぎやかな住宅街になると知っていた
この星座に名前でもつけましょうか
知っていたのに、教えられなかった
いいや、教えてもきっと無駄だった
来年もみれると嬉しいですね
来年も私と一緒に来てくださるかしら?
あなたがこの世界からいなくなるのも
数週間後だったから
真っ黒な空の下、屋上からあなたを想う
あなたのつくった僕達の星座
あの星座はみれなくなってしまったよ
明かりの灯る街灯、窓から漏れ出る暖かい光
そいつらは空に映る星々よりも強く輝いたよ
君の笑顔とは比べ物にならないけれど