「またね」
君が言う
これって、どうなんだろう
また、会おうねってこと?
いつか会うかもねってこと?
その一つの言葉だけじゃ
君の心がわからないよ
僕も言う
「またね」
.。o○泡になりたい○o。.
『人魚姫』ってお話があるよね
私ね、人魚姫になりたかったんだ
片思いしてたの、小学生の頃からずっと
でも、あの人は私に言ったの
「「そっか、でも、それは難しいかな」」
あの人は、私より5つ上のお姉さん
小3の私がした告白も、大人な対応をしてくれた
〇 しかも、あの人には許嫁って人がいるんだって
あの時の私は人魚姫と似ている気がしたんだ
〇 人魚姫だったら泡になって消えられるのに
。 私は人魚姫にはなれないけど
〇 この気持ちは
。 周りの人に言ったら「おかしい」って言われたの
この気持ちを
どこかに沈めなきゃって思ったんだ
だから、ここで終わりにするの
あの人は心配してくれるかなぁ 。
ぼどんっ 。
〇
やっぱり、苦しいな…
私、人魚姫になれなかったなぁ 。
このまま、消えて
泡になりたい
「ただいま、夏」
俺は今さっきまで冬にいたんだ!
違う国にいたとかじゃなく
まじで、冬にいた
雪は振ってたし、息をしたら白かったし!
だからって、暑っ
何ここサウナかよ!
いや、俺がダウン着てるのが悪いのか
今、ここは夏だからな
さらば!凍える冬よ!
ただいま、蒸し暑い夏よ!
○o。.ぬるい炭酸と無口な君.。o○
澄み切った青い空に雲一つもない夏
駄菓子屋で買った甘い炭酸ジュース
ベンチに座って飲んでいた、シュワシュワでパチパチ
瓶に結露した水滴が手を濡らす。
ところで、横に座る君、溶けてくアイスを頬張る君
こっちを気にせず、大きな口で食べている
「おいしい?」と聞いてみた
頷くだけの君を見て、ジュースを口に運ぶ
どのくらい君を見ていたのか
炭酸の抜けたジュースはぬるく、口が溶けるほど甘かった
〜波にさらわれた手紙〜
浜辺を歩いていると、何か流れてくる
瓶?に入っている手紙はボロボロだけどあたたかい
___________________
これを見つけてくれたあなたへ
いきなり、恥ずかしいことを
言いますが僕はこれを奇跡だと
思っています。
こんなに怪しいものを拾ってくれて
読んでくれてありがとう
もし、あなたも奇跡と思うなら
返事を書いてくれませんか?
届いたら、それはほんとの
『奇跡』だと思うので
ある島の僕より
___________________
私は返事を出してみることにした
届いてくれると嬉しいな
瓶にある島の僕の手紙と私の手紙を入れて波に流す
どんどん離れていく瓶
大きな波が一つ、また一つと覆い、飲み込まれていく
波にさらわれた手紙が僕に届くことを願って