彷徨う小話

Open App
7/1/2024, 3:58:05 PM

『窓越しに見えるのは』

手が、頭が、目が。
窓越しに浮いているように見える。

ただの幻覚でしかないが。
想像力でできた産物でしかないが。

今やこの光景にも慣れてしまった。
飽きは、どんな物にもついて回る

6/26/2024, 12:40:29 PM

『君と最後に会った日』

僕は、君のことを親友だと思っていた。
隣を見れば、いつも居る存在だと。
しかし、日々のすれ違いで。君と喧嘩してしまった。
その日、僕達は愚かにも、離れた。
その日、時間が後悔を運ぶ夜を過ごした。

…そして、早朝。
君の両親から…君は、失踪したと告げられた。

6/22/2024, 8:56:03 AM

『好きな色』

地球には沢山の色がある。
人間が見える範囲に絞っても、沢山。無数に。

小学生の頃。
男がピンク好き!と言えば、「おかしい」と周りに言われていた現場。それを、見ていたのを思い出す。
色に限らず、自分の「好き」がさらけ出せる世界になると良いな。

…私が好きな色は…多過ぎて決められなかったので、偉そうなことを言ってみました。
偶には、こう言うのも良いでしょう。

6/20/2024, 10:47:00 AM

『あなたがいたから』

私はあなたを許さない。

あなたがいたから、希望を持てた。
あなたがいたから、沢山遊べた。
でも
あなたがいたから、悲しくなった。
あなたがいたから、この世を憎んだ。

あなたがいたから。
あなたが死んだ時、虚しさに襲われたんだ

6/20/2024, 6:11:48 AM

『相合傘』

貴方が傘を忘れた時、
いつでも私が傘をさした。

私は貴方の隣に。貴方は私の隣に。
幼い頃から、ずっと一緒だと思い込んでいた。
貴方が傘を忘れるのを、一人望むこともあった。

貴方は私を「友達」と。私は貴方を「  」と思っていた。

私は、貴方が他人に傘をさしているのを見た。
貴方の、友達なのだろう。

臆病な私は、一人傘の下で、それを見ているだけだった。

雨は、冷たかった。

Next