ゆーがめ 普通イカの高校生

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4/3/2025, 4:56:46 PM

『君と』

気の優しい彼女との生活の中で
毎日書き綴るエッセイ。
それを仕事とする僕は、
1日ずつ、文章を書く。

その毎日はとても楽しくて。

残されたのは、1日。
時の流れはとても早くて
寿命は追いついてくれない。

もう、ここでお終いか
あの日々がどれだけ楽しかったことか。
僕は 必死に呼吸をしながらペンを持つ。

ありがとう。

それが今日分の随筆。
君へ向けた最期の文。

ありがとう。
最期まで。
君と ともに。

‎ ﮩ٨ـﮩﮩ෴ﮩ_ __________________________

3/25/2025, 10:09:22 AM

『記憶』

触れてみた
観察してみた
嗅いでみた

質感と、
かたちと、
香り

それだけが、
僅かに残る、
鮮明な 記憶。

何も覚えてないけれど、
笑って泣いた貴方の顔は
心に残る
最期の記憶

3/25/2025, 9:05:37 AM

『もう二度と』

必死に
伸ばした腕でも、
彼女には届かない。
追いかけ続け、
追い抜かすことを夢見て

ずっと
ずっと

嗚呼、
なんでこんなこと、
死ぬ間際に考えるのだろう。

落下しながら
必死に伸ばした私の腕は
届くはずのない彼女の方へ。

もう、これで、
もう、一生、
もう二度と

届かなくなってしまった。

3/16/2025, 3:26:52 AM

『心のざわめき』

嫌な予感がしたんだ

そういうのはだいたい外れるもんだから、

信じてなかったけど、


遅かった。

まさか目の前で起きるなんて思いもしなかった。


いつだったかな。

心のざわめきを覚えたのは

2/22/2025, 7:48:47 PM

『君と見た虹』

帰りが遅くなったが
傘を忘れた僕は、
ひとりの優しい 彼女の傘に
入れてもらった。

頭半分ほどの身長差だったが、
彼女の顔は近く、
歩くたびに心臓の音が聞こえる。

右肩に当たっていた雨粒は無くなり、
今しがた空は明るくなり、
陽の反対には大きな光の輪ができていた。

きれいだね なんて声を掛けられ、
さらに鳴り止まなくなる心臓。
虹色の光は、まさに祝福しているようで。
君と見た虹。
それが、最初で最後の初恋だった。

10年後にも、
あの虹を、 君と見た虹を、
また見られるなんて。

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