青く深く
周りに何を言われようと、自分だけが貴方の本当を知っていると勘違いして
離れてから私の存在を欲してくれると期待して
貴方は私のことを好いていると悦に浸って
貴方を扱いきれるのは私だけだとまた勘違いをして
貴方の生活に私がまだ存在してるとまた期待して
通話をかけてくるくらいには私と離れられないんだとまた悦に浸って
自分が惨めだということを認めたくなくてまた勘違いを繰り返す
認めてしまったら貴方と過した日々が無下になってしまう
依存していたのは貴方ではなくて私の方だったと気づいた
私の青春を掻っ攫っていった貴方を忘れることなんてできない
次に進もうなんて思えなくて、貴方の写真を見返しては過去の思い出に縋っている
時間が経てば忘れられるというけれど、深く染み付いた貴方の痕跡がいつまでも私を苦しめる
夏の気配
紫陽花 桔梗 ラベンダー
湿気 カビ 濡れたままの洗濯物
うねる髪 落ちるメイク
頭痛 憂鬱 倦怠感
低気圧 目眩 吐き気
鮮明になるスクールカースト
張り付く制服
曇りがちな午後の空
床と上履きが擦れる音
上手く引けない椅子
書きにくいノート
夏の気配を感じずにはいられない。
まだ見ぬ世界へ!
最近、ハイテンションな人を見たり、希望を揶揄する文言を見るとため息が出る。
まだ見ぬ世界???
今の生活に精一杯でそんなものを考える余裕なんて持ち合わせていない。
目の前の世界をただただ淡々とこなしていくだけ。
それだけで自分を褒めなければ心が折れてしまいそうなくらいだ。
いつからか自分にも世の中にも希望が持てなくなっていた。
きっとそれは自分を守っていたように思う。
希望のない死なない程度の生活を送る日々が嫌いなわけじゃない。
でも、何がしたいんだっけ、とふと思う。
考えたって分からない。
家賃を払うために働いてると気付いた時、操り人形にでもなっている気分になった。
全ての意味を考えたらキリがないから考えるのをやめた。
結果、何の目標もなく無気力に生きる人間に成った。
このままでいいのだろうか、と思うこともあったが、思っただけ無駄なので思うのをやめた。
自分を責めるつもりは無い。
ただ、まだ見ぬ世界を夢見ている人間を少し羨ましく思う。
最後の声
最後の声、なんだっけなあ、忘れちゃったな。
大好きなはずなのに。
人は「声」を最初に忘れるらしいけれど、本当かもしれない。
最後になるってわかってたなら録音でも何でもできたのに。
声は思い出せないくせに、笑顔も仕草も匂いも覚えてる。
不思議だなあ。
最後の声か、思い出したら尚更辛いや。
好き、嫌い、
某漫画で少年がこのようなことを言っていた。
「好きの反対は嫌いです。日本人って好きですよね単純な答えを複雑にして悦に浸るの」
この言葉の語源は外国の誰かのようだ。
確かに日本人独特の要素ではある。
回りくどい言い回しは日本人好みだ。
「好き」「嫌い」
このたった2文字を文章に変えてしまうから面白い。
表面上の言葉だけで捉えるのならば「好き」の反対は「嫌い」である。
しかし「好き」も「嫌い」も感情を元に生まれる。
だから、ある対象のことを「好き」だとして他の対象が「嫌い」なるかと言ったらそうでもない。
「無関心」「興味が無い」
これが「好き」の反対に近いのではないだろうか。
「Aが好きだからといってBが嫌いな訳じゃない、何とも思わない」
勿論、単純な答えを複雑にして悦に浸ることもあるかもしれない。
しかし、「好き」の反対が「嫌い」ではなく「無関心」だからこそ、答えが複雑になってしまうのだ。
その複雑な感情を長たらしく言語化できるのは、日本人の誇りである。