No.36:約束
#人外Tさんと
君が去ってしまった。
突然未来からやって来た君が
君が居たのはほんの一時だったけれど
その一時で、僕は君に沢山救われた
「君なら大丈夫だよ」
はにかんだ笑顔で、君が言ってくれた事
「未来で、責任取るから」
そんな君を繋ぎ止めておきたくて、口走った事
去ってしまった後も
「待ってるよ」
そう言った君の声が、顔が、頭にこびり付いて離れない。
...嗚呼、待っててね、
「必ず、約束は守るから」
No.35:ひらり
#人外Tさんと
花弁が散るように、君は呆気なく散ってしまった
悲しい、苦しい、辛い...寂しい
いつか来ると分かっていて、理解していた筈なのに
ふとした時、君の姿がない事に酷く胸が苦しくなる。
...願ってしまう
そんなことはある筈無いのに
花が咲き、枯れ...再び芽吹く様に
君と言う花が...再び芽吹いて(生まれ変わって)くれます様にと
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シリーズ物(不定期&覚えてる迄更新)
↓視点主人公(尚変わる事もある)
・人外Tさん
人外の一人。一人の人間Hさんと交際中
何度か交際経験はあるが、ガチ惚れしたのは初めて
Hさんとお付き合いを初めてから性格変わりすぎて周りには引かれてるらしい
・人外Rさん
人外の一人。元人間の人外Dさんと交際中
性格に難アリだが相手もそうなのである意味お似合い
Dさんのツンデレが可愛くて仕方ない様子
No.34:誰かしら?
私の中で、私を嘲笑うのは誰かしら
私の中で、私を責めるのは誰かしら
どれだけ問いかけても、問いかけても
目の前にある鏡に、私の姿が映るだけだった
No.33:芽吹きのとき
※何時もと雰囲気は違います
窓の外で、冬の様な、春の様な風が踊っている
誰もが花を咲かせる準備をしている時
陽に居られなかった私は、芽吹きだす皆をぼんやりと眺めていた。
数年前までの私は、ああやって忙しなく、されど楽しく、花を咲かす準備をしていたのに
「何処で間違えちゃったんだろ、私」
今はもう知り得ることの出来ない問は、私の蕾を更にきつく縛った
No.32:あの日の温もり
「大丈夫、大丈夫だからね」
ヘラりと笑いながら、僕を撫でる君が言った事。
辛くて、苦しくて、訳も分からなくて。
そんな時、傍に居てくれた君。
あの時の感覚も、声も...温もりも。
全部全部、今でも僕の心を救ってくれる
嗚呼、本当に__
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「ふふ、どうしたの?甘えたなの?」
小首を傾げる君が問う
「...うん、」
「そっかぁ」
膝の上に居る僕に微笑みながら、優しく頭を撫でる君
あの日と変わらない、陽だまりのような温かさが心地いい
あの時も、今も、何時だって君は僕を救ってくれる
深くは聞かずに、ただ包んでくれる、甘やかしてくれる
嗚呼、本当に、
「狡いねぇ...〇〇君は」
「?どうしたの?」
「んーん、なんでもないよ」