No.32:あの日の温もり
「大丈夫、大丈夫だからね」
ヘラりと笑いながら、僕を撫でる君が言った事。
辛くて、苦しくて、訳も分からなくて。
そんな時、傍に居てくれた君。
あの時の感覚も、声も...温もりも。
全部全部、今でも僕の心を救ってくれる
嗚呼、本当に__
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「ふふ、どうしたの?甘えたなの?」
小首を傾げる君が問う
「...うん、」
「そっかぁ」
膝の上に居る僕に微笑みながら、優しく頭を撫でる君
あの日と変わらない、陽だまりのような温かさが心地いい
あの時も、今も、何時だって君は僕を救ってくれる
深くは聞かずに、ただ包んでくれる、甘やかしてくれる
嗚呼、本当に、
「狡いねぇ...〇〇君は」
「?どうしたの?」
「んーん、なんでもないよ」
2/28/2025, 10:27:36 AM