青羅紗

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12/11/2024, 1:00:03 PM

私の為に死んでください。
私の為に無様に死ぬ様子が見たいのです。
その綺麗な四肢が投げ出され、他の人間と同じ、ぼろ切れのような姿になるのが見たいのです。
けれど、美々しく命の灯火を燃やす貴方はとても輝いてみえる。
その姿はこの世でいちばんに見えるけれど、憎らしくもあるのです。
だって貴方は決して私のことを見ないから。
私の胸がきゅうと締め付けられる感覚を、貴方はマッタク知らないのでしょう。
だから、私のために死んでください。

11/6/2024, 4:55:26 PM

君が知らない男の嫁になると聞いて、私がどんな思いだったか、君は知らないだろう。
男の暖かい腕の中で眠る心地はどんな風だろうか。
私は君の傍で暖かく過ごしていたかった。
ずっと優しく寄り添ってくれていた君は
私に飽きたのか、友達として話してくれる事もなくなった。
君の結婚式の日
私は君を遠くから祝福することしか出来なかった。
生まれ変わったら
君を包む、柔らかい雨になれたらいいな。






結婚式の日
家のポストに入れられた合鍵
優しく微笑みながら、遠くから私の事を見ている貴女。
私は貴女と幸せになりたかった。
ほんとうよ。
もし、生まれ変わることが出来たなら
どんな姿になっても、貴女の傍で眠りたい。
暖かい貴女の傍で。

11/6/2024, 9:44:15 AM

私の胸の中に、青鈍の心臓が萌えている。
雫の滴る石や一筋の光を落とす木に、それはジンと音を立てて増えてゆく。
雨上がりのアスファルトや、ツルリとしたラムネの瓶などにも。
人間とはとても単純なもので、そういう美しいもの達に心揺さぶられる。
けれど、次の瞬間にはすでに他の物へ興味が向いている。
嗚呼、なんて愚かで愛おしいのか。
私はその一瞬に己の心を燃やしたい。
緩やかに訪れる死を待つ為に。

9/22/2024, 5:50:22 PM

君の声が、聞こえる。
怒鳴るような大声で、声を震わせながら歌う君の声は
私の心臓を掴んで離さなかった。
君に彼女が何人いても、私は構わなかった。
お金として見られていても構わない。
ただ、一緒にいて
その声で優しく囁いてくれるだけでよかった。
人気になんて、なってほしくなかったのに。

9/21/2024, 12:53:32 PM

秋の始まりに、いつも君を思い出す。
優しく微笑んでくれる君
冷え性な君の冷たい手
柔らかい唇。
その全てが僕のものだった時
君は幸せだったのだろうか。

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