青羅紗

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3/27/2025, 3:30:31 PM

初めて出会った日
貴女の瞳は春爛漫と輝いていて、爽やかな風のようだった。
艶やかな髪もすらっとした手足も、私にとっては全てが神様のようで、どうやっても届かない存在なのだと知らしめてくれる。
けれど、私がプレゼントしたリップやマスカラをつけている時だけ、私と同じ俗物に成る。
ずっと、私だけの神様だった。
そうある筈だった。
けれど、貴女は私の事をただのチビな肉塊だと思っていて
私のことは何にも知らなかった。
興味がなかったのだ。
男にばかり縋って性を武器にして生きていく様は惨めで、私なんかよりも底辺のように思えた。
貴女は私の傍にいる時だけ輝いているのだ。
私のような俗物が傍にいるから、輝いて見えるのだ。
引き立て役でも構わなかった。
貴女が美しく輝けるのなら。
それなのに何故、貴女はあんな男の為に死んでしまったのだろう。
私は、貴女の墓石に桜の花弁を飾ろうと思う。
こぼれ落ちるほどたくさん。
それから、一緒にお花見をしよう。
桜に囲まれる貴女は、きっと桜より綺麗だから。





私の本当の神様

3/20/2025, 6:40:12 AM

教会の鐘が鳴る。
周りの人間が嬉しそうに、にこやかに拍手をしている。
私もそれに応えるようにして手を振る。
爽やかな風が吹いていた。
一瞬、足元に穴が空いたような感覚がして躓く。
参列者が話す声が聞こえて、その直後に足の痛みが出てきた。
「わ、ッ……大丈夫?」
恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら起き上がると、手がさしのべられた。
黒い手だった。
おかしいな。私の夫は白雪姫と揶揄されるような白い肌だった筈なのに。
私の手を掴んだ手は、物凄く力が強くて少し骨が軋んだ。
となりにいる真っ黒な生き物は誰……?
ここ、どこ?




結婚式中に異世界転生した話

3/9/2025, 3:31:40 PM

嗚呼、幸せになりたい。
貴方を置いて幸せになることは、私には出来ないから
未だに私は不幸な女のままだ。
老いてヨボヨボになってもきっと、私は不幸なのだろう。
貴方の傍にいて幸せにならなければ、意味が無いのだから。

2/22/2025, 1:13:22 PM

君と見た虹は
鮮やかで、輝いていて
冷たかった。

2/21/2025, 8:05:14 AM

夜の動物園で、君と手を繋いだ。
私が「寒いね」と言ったから。
いつも通りに手を繋いだ。
高校で出会ってから五年半。
同性だから何も気にせず話してくれる君は
私の親友で、好きな人だった。
あたたかいココアを二人で飲みながら寄り添い合う。
これからはきっと、君は就活で忙しくなって
君には好きな人が出来て私と遊ばなくなって。
けど、この寒い夜を一緒に過ごせるなら
私は何だって構わない。
好きだとは言えないけれど
傍に居させてくれるのなら。

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