すぴか

Open App
1/21/2026, 2:45:24 AM

言葉よりも深い潮騒の旋律が
私の脳神経をフィルタリングしました
砂浜にある様々な漂着物は
そのすべてが私を祝福しているようでした
朝だというのに騒々しい白波
錆びた道路標識の軋む音
私の世界を奏でます

スニーカーを海に浸すと
冷感が身体を這い上るようでした
「冬の海はやっぱり冷たいんだな」
なんて他人事に考える私がそこにいました
腰が浸かるあたりまで進んで漸く後悔し始めて
曇り空を見上げました
あなたを思い出してしまいました

振り返っても
何もありませんでした
天国も、鉄塔も、人々も、あなたも
それでも思い出してしまうから
忘れてしまいたいから
あなたから最も遠い場所へ
海の底へと向かうのです

海の底

1/20/2026, 9:06:29 AM

揮発性の私が空間に溶ける
散らかった立方体を私で満たす
それは際限なく
私が世界を満たす
それでも君はいない

死が世界の外にあるならば
君は外側から世界を覗いているのだろうか
私を見ているのだろうか
薄明光線のように
私の世界を照らす

ただ君に会いたくて、今日も鉄塔に登る

君に会いたくて

1/19/2026, 2:55:48 AM

ありふれた風景を写真に収める
通学路の落葉とひび割れたアスファルト
11階から見る夕焼けと工場の煙
あの子が飛び降りた鉄塔

その日聴いていた音楽を記録する
kuragariのきらめき
エリック・サティの夢見る魚
SuUの骨

私の1日のコピー&ペースト
1冊のノートに私を写す
私の閉ざされた世界の日記
忘れないように

閉ざされた日記

1/17/2026, 3:50:19 PM

星一つない夜空の下で
木枯らしが私を刺し殺しました
身体から温度がなくなって初めて
あなたの温度を思い出しました

祈りが木枯らしに乗って
あなたへ届く時
冷え切ったその祈りは
きっと呪いなんでしょう

月が私の死体を照らしています
趣味の悪い衛星だと思いました
あなたを温めることはもうないけれど
それでも生き続けています

木枯らし

1/16/2026, 3:02:25 PM

朝焼けの鉄塔
私が根元に立ち、見上げた時
世界は美しいと思えた

無骨な金属で構成された塔と
その隙間から見える紅掛空色
風は孤独を囁き
私は世界となる(ミクロコスモス)

この鉄塔で死のうと思った
冬がいい
頂上まで登って見る朝焼けは
きっと世界を肯定するから

美しい

Next