とりとめもない言葉たちが溢れてきて、言いたいことがまとまらない──。
そういう話。
題:とりとめもない話
例えば僕が風邪をひいたとして──馬鹿は風邪をひかない、とは言わないで──、君は何をしてくれるだろう。
まだ高校生で、さらに受験生の君は、特段何もできないんじゃあないだろうか。
お見舞いのメールを送るくらい?だったらきっと、メールの最後には素っ気なく、返信不要、なんて書いているのだろう。
仮に君が風邪をひいたとすると──生活リズム整いすぎて大丈夫、とは言わないで──、僕に何ができるだろうか。
ある程度自由のきく身とはいえ、君に対して何をすればいいか分からない。
看病なんかはご家族がするはずだし、家に行った所で体調不良の君を満たすことなどできない。
せいぜい、短めのメールを送るくらいだろう。君の好きそうな絵文字を添えて。
題:風邪
彼らの素直さが欲しかった。どこまて入っても美しい、彼らの心が羨ましかった。
彼らは綺麗な声をしていた。彼らはいつも笑顔で明るくて。だからわたしもそれを真似た。
わたしはイルミネーションだ。表面に光を集め、その痛いほどの眩しさで周りを拒絶する。
目が丈夫だとか我慢強いだとかで、わたしに近づく人もいる。その人たちには、少し申し訳ない。きっと皆が思っているわたしではないから。
光が弱まったら。周りが明るくなりすぎたら。わたしはただの針金になる。
───イルミネーションは、彼らになりたかった。
題:イルミネーション
繋がっているのは、心と心なんていう不安定なものじゃなくて。
題:心と心
あなたの前では、何でもないふりをしたくない。わたしを全部解ってほしい、あなたを全部解りたい。
言いたくないことも言いたくて、知りたくないことも知りたくて。また今日も、何でもないフリをしながら素直になる。
題:何でもないフリ