【心の境界線】
好きなものは誰にも教えたくない。
誰にも否定されたくないから。
でも誰かの好きなものは知りたい。
好き嫌いってどういうことか
ほんとはよくわかってないから。
好き嫌いの境界線って実は曖昧だ。
小さい頃は好きだったり、大人になって好きになったり
特定の条件だと好き嫌いが変わったりする。
その好き嫌いが曖昧すぎてか
誰かの熱狂的な好きと比べてしまうのか
私は好きなものをすぐに答えられない。
犬派か猫派とか きのこの山派かたけのこの里派とか
どちらが好きと言われても困ってしまう。
好きになったとしても、深く知ろうとは思えない。
嫌いなものもそれほどない。
まぁ、私がまだ世を知らない青二才だから
と言われてしまえば、納得してしまうのだが。
好きってどこからなのか、全く分からない。
こんなに深く考えるものでは無いかもしれない。
でも、友の好きなものを語る姿を見ると
なんだかとても楽しそうで、
聞いてるだけでいいと思えてしまう。
深く知らずとも自分がここまでで楽しめるなら
そこでずっと楽しんでいる。
それを好きと言うと、
もっと好きな人を侮辱してしまうかもしれないから、
私は好きな物は言わない。
もっと好きな人に、それは好きとは言わないと
言われてしまったら、冷めてしまうかもしれないから
そして私は私と同じものを好きになった人に、
怒りを向けてしまうかもしれないから、
好きなものは自分一人で好きなだけ楽しむ。
それがいいんだ。
だから私は好き嫌いが分からないんだ。
【冬支度】
冬になるといつも忙しくなる。
暑さがなくなり、その分頑張れると思うのか
夏の倍以上に予定が詰め込まれる。
いつの間にかストレスが溜まって、
それに気づかないまま頑張り続けてしまって
不調になってから疲れ果てた自分に気づく。
それが私にとっての冬だ。
そして今回もまた慣れない環境だからか、
体調管理に気が回らず、
動けなくなってしまった。
今月何度目だろうか。
取捨選択をしたとしても
ほとんどが外せない用事だ。
いつ休んだらいいものか
社会に出ている人々は
こんなハードスケジュールをこなしていると思うと
前に進む気が失せる。
不調が続いたせいか、"しっかりしろ"と注意された。
今までの私を見ていた人からすると
そう言うのも仕方がないか。
全部頑張るって大変だ。
いつか慣れるものなのか、私がただ体力がないからか
そもそも頑張り続けることは間違っているのか。
こういう問いを続けると頑張る気が失せていく。
もう考えるのはやめよう。
今、やる気がなくなられると困る。
冬になると感傷的になりやすい。
対策を考えなければならない。
ストレスについても今後考える必要がある。
そんなことよりも溜まった仕事を片付けなければ
怒られ慣れるにはやらない選択もあるが
信用を引き換えに取るものではない。
今年の冬も長そうだ。
朝起きて、ご飯を食べて、天気予報を見て、
学校に行って、何となく過ごして、
たまたま会った友達と今日のことを話して帰る。
帰ってきたら、夕寝して、起きたら晩御飯。
リビングで付いていたテレビを眺めて、
お風呂に入って、明日の準備をしたら寝る。
そんな毎日を過ごしてた。
一度も笑わない日もあった
一、二回しか喋らないこともあった。
これといった趣味もなく、家では寝てるか食べてるか。
学校でも何もせず、フラフラしている。
なんとなくやりたいこともなかった。
これが昔のわたし。
今の私に慣れた友から見たら
別人と疑われるほど、感情の起伏がなかった。
笑顔が苦手だった。
そもそも面白いとか楽しいと思うことが少なかった。
もし昔のままの私だったら、
楽しいことも面白いことも全部棒に振って、
ただただ何となくで生きていたんだと思うと
趣味に囲まれた今の生活がとてもありがたく思う。
少しは私も変わっているのかもしれない。
今日はそれだけ。
【行かないでと、願ったのに】
"行かないで"と叫びたかった。
いくら走っても、手を伸ばしても
届かないから。
声を出すのは苦手だ、
自分のことを言うのはもっと苦手だ。
否定されたら怖いから
自分のことを言わないままにすると
相手の思う自分と本来の自分がどんどん離れていって
次第に期待も大きくなる。
その差が大きければ大きいほど
本来の姿に絶望して離れていく。
背中を見つめるだけで
行かないでの一言すら言えない。
自分のことを言えば済む話なのに、
ただ教えればいいだけなのに、
過去の自分が邪魔をして、何も話せなくなるんだ。
過去に囚われて、一歩進むのが怖くて、
変わらない今を望んでいる。
昔からずっと成長してない。
他から見たら私はすごい人に見えるのかもしれないけど
本質は変わらず、過去が怖いだけ。
周りが全員居なくなって、
何もかも失ってしまったあの日を
ずっと今まで引きずっている。
最近の流行りも記憶も、全部分からなくて、
私だけ時間が止まってしまったみたい。
行ってしまった大切な人たちを
今でもずっと思い続けている
離れていく背中を見て、
"行かないで"
叫ばず、ただ願うのみ。
もう戻ってこない。
あの日の背中と大切な人が重なってしまうから
私は自分のことを言うのが苦手なのだろう
全部なんとかしてしまうのだろう。
時間の止まった私は、進む君を追いかけられない。
叫ぶことも、泣くことも、
ただ見つめることしか許されない。
私はずっと前から私だった
無力で泣き虫な臆病者なんて知らない。
そんなものは最初からいないよ。
昔から強くなりたくて頑張る私だ。
弱き者を救える強い自分になりたい
でもそう思うようなったきっかけは
よく思い出せない。
完璧になりたいから、褒められたいから、
誰かに見てほしいから、
そんな理由じゃなかった気がする
過去が嫌いすぎて、今を迷って、
未来へ進む気力が無くなった昔の私は、
どうして頑張ろうと思ったんだろう……
元々は努力なんてしても潰されるだけの環境にいた
全てを否定されて、周りには敵しかいない。
その空気に呑まれた私は、自分のすべてが嫌いだった。
どれだけ虐められようが、何を否定されようが
弱い自分が悪いと、周りに従おうと思った。
結果、私は大切なものを失った。
苦しくて、辛くて、悔しかった。
弱者は自分の大切なものすら守れない、
このままでは自分で幸せを遠ざけてしまう、
でも弱者の私は本物の強者にはなれないし、
大切なものを守れない、
だから、私をどん底に落とした奴くらいは
後悔させたかったんだ。
そんなこともあったかな。
弱くて何も出来ない過去を見て
少しは見返せてるかなって思えたら
強者に近づけてるのだろうか。
最初からいないよ、弱い私なんか。
誰にも見せちゃいけない。
ただ強くなりたいから、強くなるだけ。
誰も見ていない誰も知らない過去の秘密は
強く優しい仮面の中身かもしれない。
誰にも力を振らない臆病者が
密かに罠をしかけていたのはまた別のお話。