マグカップに 泥水

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8/16/2025, 10:21:31 AM

【遠くの空へ】
帰り道に浮かぶ、紫と青の交わり。
浮かぶわたあめを食べたかった、幼き頃を思い出す。
ストーカーの宝石は、私のことを愛してるのだと思っていた。
照りつける炎をあまりみてはいけなかったから、そのときの青さしか覚えていない。
背が伸びるたび、少しずつ近くなる。
しっかり息をしないと、苦しくなっていく。
それでもまだ生きていたい。

8/15/2025, 11:01:26 AM

【!マークじゃ足りない感情】
小説を読み終わった。
読み終わったー!という気持ちと
まだ読んでいたかった…!という気持ちが混ざり合った、何とも言えないこの気持ち。
世界の現象が己の語彙力を超えてくるたび、
「日本語にはいろんな形容詞があるのだから、エモいとかチルいという言葉だけで片付けないでほしい」
と言う旨の言葉を思い出す。
一般的に「!」マークで表される驚きや喜びを、もっと多くの言葉にできたら、また世界が違って見えるのだろうか。
本を読んだ後の達成感を味わうたび、少しずつこの気持ちに名前を付けられるようになることを願う。

8/14/2025, 10:54:41 AM

【君が見た景色】
「今度、花火を見に行きませんか。」
中学の夏。遠出好きな君が、そう誘ってくれた。
「毎年家族と行くんだ。きれいだよ。」
そう言っていた花火大会。是が非でも行きたかった。
でも、親に言ってもいいかと聞くと、遠いからだめだと言われた。
しょんぼりしながら謝ると、君は怒った。
「約束したじゃないか」「僕より親を優先するんだ」
「学生でごめん。」
未熟でごめん。
私はそう言うしか無かった。

青い果実が熟れるまでまってほしかった。
もしくは、青い果実でも、おいしそうに食べてほしかった。

この気持ちすら未熟なんだと知って、
いっそ君になりたいと思った。

8/13/2025, 11:39:39 AM

【言葉にならないもの】
疲れた夜、むしょうに、きみを想うことがある。
きみを想うだけで、あったかくなるふしぎな心。
好意や愛の言葉だけじゃ、伝わりきらないこの気持ち。
だからこそ、たくさん言葉にしたい。

8/12/2025, 12:29:38 PM

ムヒが顔にしみた。
カにでも食われたのだろうか、あごの下、太もも、指の先あちこちにできた腫れ物は、嫌がらせのようだ。
真夜中にムヒを塗るために起きた夜。

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