コハク

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5/14/2025, 9:17:13 PM

t「酸素」

元素の酸素でさえ結合して酸素になるのに、人は一人で生きていかないといけないなんて過酷がすぎる。
元素でさえも特殊な気体が存在するのに、人は少しでも特殊であれば生きづらい。
酸素という普通の皮を吸って被って、個性という二酸化炭素を吐いて捨てる。
元素の酸素のまま無個性で生きていくのを許してくれないのにO2になれと、周りがすすめ果てには二酸化炭素まで求められる。元素なままではだめですか?
独身にはまだまだ辛い世の中よ。

5/13/2025, 9:30:23 PM

t「記憶の海」

夜中眠れない時にざぶんと訪れる過去の記憶。
悲しかった事も嬉しかった事も全部走馬灯のように頭の中を駆け巡る。
瞼の裏で始まる『過去』から『今』までの上映会。
一人反省会と嬉しかった事が連続で繰り返される。
丸々一本の映画を見たあとの疲労感を覚えて体の力が自然と抜けていく。
まだまた終わら一人上映会。きっと今日はこの記憶の海に溺れながら眠りにつくのだろう。

5/12/2025, 9:08:47 PM

t「ただ君だけ」

過去を振り返った時、変わり者だと笑われた自分が複雑な思いを抱えながら一緒に笑ってる姿が瞼の裏に浮かぶ。
普通でありたいと思っているのにどこか普通と違うらしい自分。でもどこが違うのか分からず、笑い者にされて言い返せる言葉も無ければ、孤立する恐怖に打ち勝てるわけでもない。ただ毎日自分を否定して笑う。
帰宅して人がいない空間にほっと息が胸のうちからこぼれた。人といるのは好きだけど、それよりも今は笑われない時間の方がずっと安心出来る。
リンリンと鈴の音を響かせて扉の奥から我が家の愛犬が顔を出す。無垢な瞳と純粋な好意を持って近寄る愛犬に思わず心からの笑いがこぼれる。
ただ君だけは、傷付けずに自分のそばに居てくれるのだと。

5/11/2025, 11:33:50 PM

t「未来への船」

海にはたくさんの夢が詰まってる。
一獲千金さえ望めるようなそんな夢が。
ただ海を夢を見つめるだけでは手に入らない。
考えて動かなければいつまでもかなわない。
手を伸ばして足を動かして脳をフル回転させて。
さあ行こう今未来への船を漕いで大海へ。

5/7/2025, 9:15:29 PM

t「木漏れ日」

無造作に生い茂る木々の隙間から、人のぬくもりとは違う暖かな陽射しが地面に影を残す。
いつもの決まった場所に腰を下ろす。少しまぶしい木漏れ日に目を細めていると次第に眠気で瞼が重くなる。
ダメだとわかってはいても抗えない。最後の最後まで抵抗した瞳は首をがくんと落としたのを皮切りに閉じてしまった。

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