コハク

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3/12/2025, 9:27:16 PM

t「終わり、また初まる、」

仕事がずっと終わらない。趣味の一区切りがずっとつかない。やりたい事やらなければならない事、いくら時間があっても終わらない。人生は一度きり、よくそんな事を言うけれど、時間がいくらあって仕事も趣味も終わらない。
時計をみると所謂朝の時間、カーテンの上の隙間からうっすら明るい光がもれ出ている。
もうこんな時間…。
誰も聞かない呟きはただ酸素として消える。
とりあえず、いま目の前の物は形になった、あとはチェックしてもらうだけ。
出来上がった形のある物を見て、すぐに視線を滑らせた。
次の納期は…これとあれが今月中…。
一つ一つ確認して改めてスケジュールを組む。
趣味兼仕事は有り難い事にたくさん頂いている。適度に休みを入れて何とかこなしていこう。
仕事兼趣味が終わり、また初まる、次は新規さんからだ。

3/11/2025, 9:23:50 PM

t「星」

いつみても夜空に散りばめられた星々たちは綺麗に輝いてる。
いつ頃からだろうか、疲れた…とこぼして下を向いて歩く事が多くなったのは…。立派な足音を響かせる靴としわくちゃなスーツ、アスファルトだけが視界をいつも埋めていた。
今日は用事がありいつと違う気持ちで下を気にして歩く。右手には小さな温もりがぎゅっと握られている。よちよちと一生懸命歩く姿に癒やされる。
横を歩く子どもを眺めていると不意に子どもが空を見上げていた。つられるように自分も空を見上げる。いつぶりだろう星で埋め尽くされた夜空を見たのは。まだ話せない子どもの瞳には、夜空に浮かぶ星とは違う、無垢で純真な星々が散りばめられていた。

3/10/2025, 9:29:07 PM

t「願いが一つ叶うならば」

もし自分が望む結果が得られるのならば、自分はこの後の人生と恋愛、どちらを取るのだろう。
夢を追いかけて四苦八苦しながらも、色んな人たちに支えられて着実に前に進んではいる。それでもやっぱり上手くいかない時もある。低迷期というのか停滞期というのか、目標の高さゆえにぶつかる事も少なくはない。それでも自分達は同じ夢を目指す仲間で、お互いに助け合いながら何とかやっている。
そんな中でうっかり恋に落ちてしまった。落ち込んでいた時に何度も話を聞いてくれたり、ミスをした時もフォローしてくれたり、優しさからくる君の言動に勘違いが確信になってしまった。伝えるつもりのない気持ちが、君と接するたびに積もっていく。今は忙しいから何とか誤魔化せてはいるが、この活動中に何か起こるのではないかと、期待と不安が常につきまとっている。
もし、願いが一つ叶うならば、みんなと目指した夢のための道を作りたい。そう思う気持ちと、自身のこのどうにも出来ない恋愛をどうにかしたいと、とも思ってしまう。

3/9/2025, 9:33:58 PM

t「嗚呼」

お題が難しい時はその言葉を調べる。それでも難しい時は漢字だった場合、その一文字一文字を調べる。
言葉としても文字としても調べてより深くお題に触れて理解したい、解釈を深めたい。とはいつも思ってる。
「嗚呼」嘆いたり悲しんだりするときにもれる言葉。カラスの鳴き声からもきているとか。存外書けそうで書けないこのお題、そおいうのもまたいいかな、面白いなと思う。
まあ結局何も思いつかなかっただけ。

3/9/2025, 1:00:32 AM

t「秘密の場所」

「準備できたら秘密基地に集合な!」
「わかった!」

幼い頃友達とよく遊んだ秘密基地。お互いにゲームやお菓子を持ち寄って、大人や他の友達にバレないように周りを見ながら秘密基地に向かった。
あの時は何もかも楽しくてずっとあの時間が続くと思ったし、隣にはずっとお前がいると思った。
でもやっぱり時の流れは残酷でお互いに大人になって顔を合わせることも少なくて友達伝いでお前の話を聞くことになって、自分ももうお前の記憶が薄れてる。
幼い頃の事を思い出したのもたまたま今日夢でみたから。
いつだったか自分はあの秘密基地があった場所に行った事がある。そこは住宅街になっていて、自分たちが過ごしていたあの場所は本当の意味で自分たちの記憶だけに存在する秘密の場所になっていた。
そんな懐かしい事を思い出して今日も明日もこれからもいつも通り過ごす。

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