特別な存在
あなたの前では決して狂わない。
あなたの前では決して怒らない。
あなたの前では決して取り乱さない。
私の為にあなたの感情を揺らしたくない。
私のせいであなたを困らせてたくない。
私の行いで負の感情を抱かないで。
あなたには笑って欲しい。
あなたには幸せになって欲しい。
あなたは私にとって特別な存在だから。
バカみたい
バッッッッカみたい!
街をぶらぶらしてたら恋人が異性と花を選んでいた。
花を見て恋人はデレデレとした顔で異性と話をしている。
なんなの!?私という恋人がいながらデレデレと!
それを見て腹が立ち早足にその場から離れ心の中で大きくバカ!!!!!!と叫んだ。
自分の部屋の片隅で布団をかぶり小さくなる。子どものようないじけ方だって分かってる。わかっていてもこうするしかない。だって私は…。
「ただいま〜」
恋人と同棲しているから。
同棲まできたんだもん、もちろん恋人は浮気なんてした事ない。だから心配や嫉妬、不安なんて今まで一度も恋人に対して疑った事なんてなかった。
それなのに!それなのに!!!
靴を見てどうせ帰ってきてるのなんて分かってる。どうして私が部屋の片隅で小さくなってるのかはきっと分からないだろうけど。
「どうしてそんな所に?ん〜とりあえず、はい、これ」
「…えっ…!?」
ポンと頭の上に軽いものが乗る。それは花の香り。驚いて恋人を見る。
記念日でしょ?そう言って少し照れくさそうに笑う恋人。
バカだったのは私だったみたい。恋人にこんな顔をさせるのはきっと世界を探しても私だけだと思う。
バカみたいな心配をした過去の自分を追いやって恋人に飛び付いた。
二人ぼっち
君と私のお墓を建てた。
早くに両親をなくした私たちには死んだ時に入る場所など知る由もない。
だから私たちは誓いあった。
生きてる間も死んでからも同じ場所であなたと一緒に。
泣く時も笑う時もあなたと分かち合いたい。
そんなお互いの思いから私たちはお墓を建てた。
お墓の横には名前が彫られるが、私たちの名前だけが刻まれている。
君と私の、二人ぼっちのお墓。
夢が醒める前に
過去に栄光を手にした。簡単に取れるものじゃない。
努力して何度も失敗して、何度も挫折しそうになってそれでも好きで、認められたくて、それがやっと報われて、やっと世間に広まった。
そして、僕は怪我をして過去の栄光と時間と共に人々の記憶から消え去った。
僕は今、新たな道で有名になっている。それは僕が小さい頃に望んだ夢じゃない。それでも僕は僕のやってきた事を世間から消さないために違う形で名を残す。
今日もまた、過去の僕に憧れて人が来る。今の僕と向き合いながら過去の僕を見つめる君たちと勝負をする。
君たちが観た、過去の僕の夢が醒める前に、この勝負を終わらせよう。
泣かないよ
泣かないよもう弱くないから
泣かないよもう怖くないから
泣かないよもう一人で立てる
追いつくよライバルの君に
追いかけるライバルの背中
追い抜くよライバルの君を
泣かないよ寂しくても
泣かないよ心が痛くても
泣かないよ例え独りなっても
僕には仲間がいるから
僕には必要としてくれる人がいるから
僕には君が居てくれたから
でももし僕が泣きたくなったら
君のそばで泣かせて欲しい
弱虫の僕を知ってる君の隣で