NoName

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6/20/2023, 1:27:34 PM

改めて言うと、何だかむず痒い。
そうと言えばそう、なんだけど、らしくないって言うか。

ありきたりだけど、面白味もないけれど。
それでも、伝えていいのなら、聞いてほしい。

でも、やっぱり伝えたくて。

”あなたがいたから”ここにいられるんだって、ずっと思っていたから。



あなたがいたから

6/19/2023, 11:35:45 AM

どしゃ降りの雨を見上げて、ついてない、なんてため息。
すっかり空になった懐も、跳ね返りが冷たいズボンの裾も。
まるで泣いてるみたいだなぁ、なんて、どこか他人事で。

傘、どこに置いてきたっけ?

出掛ける前に渡された、安っぽいビニル傘は、乗り継いだ電車の中に忘れたかもしれない。
とにかく、どう帰ったらいいんだろう。
こんな時に限って使いきってしまったカードを眺める。
なけなしのお金で買った煙草に火を着けて、早く止まないかなぁ、なんて。

そんなことを思っていたら、すっと差し出された何かに顔を上げる。

「……やっぱりこうなってると思った。ほら、帰りますよ」

呆れ顔の君にちょっとだけ驚いてたら、ぐいっと腕を引かれて。
歩き出した君の手には、もう1本の傘。
でも、わざと言わないのが君らしくて黙ってた。

”相合傘”で帰ったその日は、最低で最高の日になった。



相合傘

6/18/2023, 1:24:36 PM

ただ、落としたかったのかもしれない。
全てを、奪いたかったのかもしれない。
その事にどんな意味があるかなんて、当事者にしか解らない。

ただ、言えることは。
俺達は間違っていたんだろう。
何が正しかったのかは、もう無意味でしかない。
俺達が正しいと、正解だと思ったわけじゃなくて。
ただひたすらに、落とすことだけを考えてきた。

その結果がこれなら、受け入れるだけだ。
その覚悟はあったーーーけど。

その為に、悲しませてしまったことも事実。
それが、後悔になるんだろう。

”落下”していく自分を見下ろしながら、俺達はただ、あるがままを享受するしかなかった。



落下

6/17/2023, 11:33:49 AM

例えば、明日。
例えば、一時間後。
例えば、一年後。

どうなっているかなんて解らなくて。
どうしていたかったのかも、きっと忘れてて。
笑って、泣いて、怒って、妬んで。
そうやって消えてった時間が戻ることはないけれど。

未だ来ていない”未来”に思いを馳せるのは。

その世界が幸せだと信じて願っているから、かもしれない。



未来

6/16/2023, 12:08:57 PM

あの頃は、何をしてたっけ?
昔でもないけれど、振り返るほどのものじゃない。
何も変わっていないし、何か変わったのかもしれない。
何とも言いがたいけれど、そんなものでしかないのかも。

”1年前”は、一体どんな過去で、どんな未来を思っていたんだろう?



1年前

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