誰よりも私達は一緒の時間をすごして
誰よりも互いのことを分かっている
なのに
貴女は私のことになんて見向きもせず
あの黒髪の男にばっか視線を奪われている
なんで?
私の髪はあんな地味な色じゃない
貴女が好きだっていう紫にした
それに、スポーツにばっか構って
貴女を置いてきぼりなのに
なんで?
心の底から嫉妬という名の憎悪が燃え上がってくる
あいつよりも、いや、誰よりも私は優れているのに
貴女のことを誰よりも愛しているのに
そんなことを考えながら、私は貴女の視線を引くため
今日も体の至る所に傷をつける
ほら、早くしないと、私がどうなってもいいの?
私は君を好きなんじゃない
私は可愛いものが好きなんじゃない
私は恋が好きなんじゃない
私は男の子が好きなんじゃない
私は宝石が好きなんじゃない
私はキミが好きな私がすきなだけ
私は可愛いものがすきな私が好きなだけ
私は恋が好きなんじゃない、好かれてるという確証がほしいだけ
私は男の子が好きじゃなくて女の子が好きなだけ
私は宝石が好きなんじゃなくてお金が好きなだけ
ぽとりと、手に白いものが落ちる
それは僕から熱を奪って、溶けて消えていった
冬は嫌いだ
寒いし、謎に学校で長距離走らされるし
でも、
冬になると、君が無邪気に笑いながら僕に手を降ってくれる、
そんな君のせいで、僕は冬が待ち遠しくなった
待ち遠しくなったのに
君は風のように過ぎ去っていってしまった
僕の心を奪って
黄泉の国に行ってしまった君を
無意味ながらも待ち続ける
雪よ
僕の思い出を持ち去っておくれ
愛しいあの人を思い出すと
心が苦しくなるのだから
最近噂の見えないナニかが見えるっていうあの娘
あの娘は、楽しそうに誰もいないところに
毎日話しかけている
「誰と話してるの?」
「えっと、、」
訪ねたら、そう気まずそうに答えた
「玲ちゃん…と、話してるの」
れいちゃん?うちのクラスにそんな子はいない
私は更に興味を持ってあの娘によく話しかけるようになった、そうして話してるうちに
あの娘とはどんどん仲良くなっていって
私達は大親友となっていった
それから、彼女が空間に話しかけるのを見なくなった
「玲ちゃんとは話さなくていいの?」
「うん、もう、必要ないから」
あの娘はそう答えて、可愛らしく微笑んだ
「アイス食べにいこうよ」
「…うん」
二人手を繋いで、ゆっくりと、いつもの道を歩いていった
たった一人のトモダチ
ワタシにとって、全てだったアノコ
ワタシが笑えば、笑い返してくれる
ワタシに、アノコのセカイの話をしてくれるの
ワタシ以外にアノコは見えない
ダカラ、ワタシだけのアノコ
ワタシとアノコはたった一人のオトモダチ
クルシクテモ、クラクテコワイトコロデモ
ズットボクガツイテイル
周りの同い年の子たちは寄ってこない
だって、ワタシが聞こえるこのコエも
他の子には聞こえないから
でもね、彼女だけはワタシとお話してくれたの
それから、彼女と一緒にいることが多くなった
そしたらね、アノコが見えなくなっちゃったの
モウ、ボクハいらないね
最後にそう聞こえた
ありがとう、ワタシだけのイマジナリー
そして、さよなら