「神様へ」
今日も
神様へ祈りを捧げる女の子の姿
ステンドグラスの月光を浴びて
瞳を閉じている
その姿が好きで
祈りを捧げるでもなく
なんとなく教会に足を運んでいる
いつか、仲良くなれるだろうか
神様に祈れば
この片思いを実らせてくれるんだろうか
「快晴」
桜が散っている
頭上でそよそよと桜の枝が揺れている
目前には一面の青空
雲一つない快晴
大の字になってぼんやりと見上げていた
ふと横を見ると
こちらを見て微笑んでいる貴方
‘‘花より団子’’ならぬ‘‘桜より私’’らしい
あぁ、ずっとこの穏やかな時間が続けばいいのに
この幸せは一時の快晴のように
永遠に続くような
次第になくなっていくような
「遠くの空へ」
風船が飛んだ
青空の中
長い旅をして
遠い遠い貴方の元へ
距離は離れていないのに
心の距離は離れているように感じる
あの風船が貴方に届いたらいいな
ほら
遠くの空へ
貴方の元へ
飛んでいく
「言葉にできない」
貴方の、友達に向ける笑みが
友達のことをいじって楽しんでいる姿が
好き
もっと仲良くなりたくなる
もっと貴方のことを知りたくなる
そんな‘‘好き’’
貴方とお話したい
少しでも視界に入りたい
貴方の中に少しでも私を存在させて欲しい
貴方のことを常に考えてしまう
そんな‘‘好き’’
貴方の冷静な所が好き
慌てることがなくて
現状を客観視して考えようとする所が好き
貴方にしかない性格に惹かれた
そんな‘‘好き’’
気遣いが上手で
周りをよく見ていて
成績もいい貴方のことが好き
自分にない才が妬ましいけれど
それでも嫌いになれない
そんな‘‘好き’’
貴方の清楚さが好き
性欲のない所も
鈍感な部分がある所も
貴方を汚したくなってしまう
支配したくなってしまう
そんな‘‘好き’’
好きの形は色々だ
一つにまとめられない程の‘‘好き’’
まだまだ惹かれる所はあるけれど
言葉にできないような好きもある
だからいつも私は
貴方への好感を
2文字でしか伝えられない
「春爛漫」
貴方が笑っている
友達と話している時
他愛もない会話に花を咲かせて
たまに相手をからかっては
楽しそうに笑っている
貴方が微笑んでいる
2人きりで話している時
そこに私の姿は映っていない
貴方が笑う時
楽しそうにしている時
まるで花が咲き乱れるような、幸せそうな時
それはいつも、私の関係ない所で起こる
寂しいけれど
仕方ないね
貴方が好きなのは私じゃないんだもの
貴方には私のことが見えていないものね