金零 時夏

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11/22/2022, 10:31:05 AM

夫婦

高校生ぐらいの時、小さい時から仲のいい幼馴染と夫婦について語り合ったことがある。お互い馬鹿だったこともあり、高校生という思春期真っ盛りの時期に女子と男子で夫婦について語り合うことに、抵抗もなかった。

「ねえねえ、颯ちゃん。夫婦ってどんな感じだと思う?今日、夫婦の日だし。」

小さい時から呼ばれている颯ちゃん、という呼び方。昔は恥ずかしかったけど、今は何も思っていない。

「あぁ、そういえばそうだな。夫婦、か。どんな感じなんだろうな。」

「やっぱ気になるよねぇ、恋人とどう違うんだか。」

「まあ、そんなことどうでもいいっしょ。コンビニ寄ってアイス買ってこ。」

「あ!私いちごのアイス買おっかな~、最近美味しそうな新作出たんだよね。食べてみたかったの~!」

~十年後~

「夫婦ってこんな感じなんだね。なんかソワソワしちゃう…」

色々なことがあって、俺たちは夫婦として同じ屋根の下にいた。
そして、夫婦になって、わかったことがある。


_____それは、恋人と違って、安心感と愛の大きさが全くもって違うこと。

今回も話が急におかしくなってしまいました。お見苦しいと思いますが、ぜひ読んでくれると全私が喜びます。

11/21/2022, 7:30:00 AM

宝物

俺は、昔からどうしようもない性格だったらしい。母や叔母から聞かされるのは、俺の悪い噂ばかり。毎日家族の誰かしらと喧嘩していて、休めるところなんてなかった。家族はみんなして俺のことが嫌いで、せめて物思いで学校では猫を被っていた。
誰からも好かれる優等生。成績優秀、爽やかイケメン。誰にでも優しいなんでもそつなくこなす人。俺は、みんなからそう思われている。クールで居たいが為に。友達なんてものは作らない。良くも悪くも頑固者。そんな反抗期真っ只中の時にでてきた作文。テーマは「わたしの、ぼくのたからもの」家に帰って、宝物について考える。俺の宝物ってなんだろう、と幼い頭で考えた記憶がある。キラキラ光る宝石のような石、四つ葉のクローバー、あとはあとは、、、。
なぜか、その後の記憶はない。けど、題名だけ書いてまっさらな作文用紙を見たおばあちゃんが、ヒントをくれた覚えがある。
「今、宝物がなくても、いつかはきっと見つかるよ。おばあちゃん、あんたが宝物見つけるまで逝かないから。」
逝かないから、の意味を理解していた訳では無いけど、その言葉だけ鮮明に覚えている。いつも俺の悪口ばかり言っているおばあちゃんが、あの時だけ嫌に優しかった。

そんな俺も、高校を卒業して大学に入り、そして20歳を迎えた。あのバカにされていた俺が、大人になって大切な宝物が出来ました。健気に宝物について考えて、答えが出ないまま泣き寝入り。その繰り返しをしていた俺が、大人になった。今も、実感がわかない。
ブルブルと震える携帯。待ち合わせの場所に着く。そこには、ニコニコと楽しそうにこちらに手を振る友達4人が。
俺にとっての1番の宝物というのは、友という事に、20年生きてやっと分かった。
_____宝物がやっと見つかりました。安心して眠ってね、おばあちゃん。

作者のあとがき
今日は何故かスランプ気味で、文章がかなり散らばってしまいました。大変読みにくいと思いますが、ぜひ呼んでくれると嬉しいです。

11/19/2022, 10:56:08 AM

キャンドル

小さい頃、夜眠れない時に必ずすることがあった。とある夏のこと。

「ばーば、なんか分かんないけど起きちゃった。寝れないから´あれ´して?」

カラカラと揺れる椅子に座って、編み物をしていたおばあちゃん。こうして眠れない時は、甘えたような声を出しておねだりをするのが決まりだった。俺がそう言うと、ふんわりと優しく微笑んで「お母さんには秘密だよ?」なんておどけて見せてくれる。
「うん!」と無邪気に頷く。おばあちゃんの家の雰囲気は、レトロでお洒落だった。
カントリーな家具、いい匂いのするお花。可愛らしい人形は、おばあちゃんの手作りだ。
おばあちゃんはよっこいしょ、立ち上がり俺をベランダの方に連れていってくれる。

「今日はなんの本を読んで欲しい?3冊まで持ってきていいわよ。」

本棚には、たくさんの絵本が並んでいた。白雪姫、オーロラ姫、アラジン。
でも俺はその中でもシンデレラが一番好きだった。当時正義のヒーローに憧れていた俺は、可哀想なシンデレラをたくさんの中から見つけ出してくれる王子様が、大好きだった。悩みに悩んだ末、シンデレラと赤ずきんを持ってベランダに向かった。

窓を開けた瞬間、もあっとした空気が、俺を包み込んだ。ふわっと夜風が吹く。空気は湿った感じなのに、風は冷たくて爽やか。お洒落な深緑の椅子に座る。
おばあちゃんはマッチを1本取りだして、しゅっと、火をつけた。赤、黄色、白。カラフルな蝋燭1本1本に火を灯した。おばあちゃんの優しい読み聞かせと、丁度いい夜風に吹かれて静かに意識を落とした。
緩やかに笑みをこぼすおばあちゃんは、俺の事を優しく抱いてベッドに降ろした。
____キャンドルは、青白い月と共にゆらゆらと光を放ち続けていた。

11/18/2022, 10:34:54 AM

たくさんの想い出

ふと、思うことがある。何気ないいつも通りの日常が、振り返った時には人生という名の大きなパズルの1ピースになること。
でも、その1ピースは特別だっていうことが分かった。人間は1秒1秒の事を必ず記憶することは無い。
どうしたって両手から溢れていくのだ。けれど、それは悲しいだけの事じゃない。
人間はとても賢いから、本当に大切なこと、その人に必要なことをピースにまとめてくれる。俺は、人間が大嫌いだけど大好きだ。




____だから、ポロポロと流れ落ちていく涙も、明日に不安を抱く心も、ぜんぶぜんぶ無視して数え切れない想い出を抱きしめる。

11/17/2022, 12:05:31 PM

冬になったら、雪が降る。薄暗い雲から、光り輝く結晶が落ちてくることが、とてもすきだった。
白い息、赤い鼻。街中で流れる聞き飽きたクリスマスソング。
私は、この季節が1番好き。

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