『手放す勇気』
守り続けてきた 家族という名の巣箱
時に憎んで 時に嫌って
壊しかけたり 逃げ出した事もある
愛を降り注げられ 甘えていたんだと思う
当たり前など 何もないって
キセキなんだと 知りもしなかったんだ
さよなら マイ・ファミリー
ぼくは此処から 旅立ってゆくよ
手放す勇気 奥歯で噛みしめて
ひとりで 生きていくよ
きっと挫けて 泣いちゃうだろう
それでも立つよ あなたの子供だから
どんな苦労をして 家族を築いたのかな
時に悲しみ 時に笑って
そんな家族を ぼくも作れるのかな
さよなら マイ・ファミリー
愛しているから 旅立ってゆくよ
手放す勇気 涙で出し切って
ひとりで 生きていくよ
壁に何度も ぶつかるだろう
それでもすすむ あなたの愛を背にして⋯
『光輝け、暗闇で』
高架下とか トンネルで
灯りが消えてた 帰りの夜道
スマホに夢中で 気づかなかった
近づく靴音 自転車の音も
恐怖に震えて 振り向いたけれど
途端にプツリと 静かになった
出口の明かりも 見えなくて
私は悲劇を 想像してた
ま・さ・か・ねって思うんだ
油断のあとにはやって来る
楽しいなんて続かない
助からないって思っても
光輝け、暗闇で
私のたましい、戦闘準備‼️
人生って奴は いつだって
こういう場面で 運命が決まる
走って逃げるか 悲鳴をあげるか
サンダルで殴るか 王子様が⋯なんてね
『酸素』
窒素78%
酸素21%
その他1%
0.04%で壊れる地球
些細なことでも命取り
生きてく処理に78%
人付き合いに21%
恋愛に1%以下
恋が100%の人もいる
そういうものに憧れる
他人の目線や評価とか
僅かな?病気でおびえてる
せめて21%
酸素のような人付き合い
人は人でしか
救われないと思うんだ
愛はなくていいから…
ぼくに酸素をください
ぼくに酸素をください
笑える時間が
欲しいんだ
『記憶の海』
深く、どこまでも青い海
光を吸い込み、静かに揺蕩う
波の音は遠い日の囁き
砂浜に残る足跡は、過ぎ去った時間
貝殻を拾えば、幼い日の笑顔
海面に映る夕日は、切ない約束
喜びも、悲しみも、後悔も
沈み、漂い、溶け合う海
ふと、強い潮流に巻き込まれ
鮮やかに蘇る、忘れかけてた風景
それでも海は、ただ静かに
すべてを包み込み、受け止める
ああ、記憶の海よ
あなたは広大で、神秘に満ち
私のすべてを映し出す鏡
そして私は、今日もまた
この海を彷徨う一隻の小舟
『記憶の海』
まぶたを閉じれば 上映会場
記憶のフィルムが カタカタまわる
背中に負われて まつりを見てた
高い高いで 大冒険
何才だろうか 金魚をすくい
仮面をかぶって チャンバラごっこ
海水浴場 ナンパも多くて
日焼けをしながら 遠くを見てた
アサリをとったり マテ貝つかんで
帰りは満ち潮 溺れかけたっけ
誕生日には ケーキを作った
カラオケうたって ゲームで夜ふかし
家族の世界は 友だちに変わり
恋とか夢とか 未来を語った
初めて葬式 死体に遭遇
悲しさよりも 恐怖だったな
結婚式では 費用が高くて
もったいないなと 心でつぶやく
成人式では 親子でも写真
自分より母親が 喜んでいた
大人になっても いろいろあった
それでもあの日々 かけがえのない日々
かがやく海原 まぶしい反射
記憶の海は しょっぱいな
まぶたを閉じれば 子供に帰る
記憶の海にしか いない⋯人を思う
『ただ君だけ』
SNSやテレビの向こう
外に出たならこの空の向こう
数えきれない たくさんの人
それぞれ生きてる 何かを守って
残酷だけど どうでもいいんだ
じぶんのことで いっぱいなんだ
ただ君だけ ただ君だけ
ただ君だけ 気になるんだ
家路の車内で 混んでる中で
夕陽を見つけて 思わず泣いてた
これが愛かは 分からないけど
君の声を 早く聴きたい