『予感』
テトリスみたいに 積み上げてゆく
すき間を埋めて 何度も消して
人生なんて 作業に近い
感情は邪魔で 障害なんだ
予感
そこにあるのは 予感
祈りであり
期待であり
愛だと思う
陰り(かげり)
きみに見たのは 陰り
興味であり
共鳴であり
はじまりだと思う
夜空を
流れ落ちた…流星よ
今夜
恋になってくれ
ジンクスみたいな 強迫観念
ルールが増えて 呪いにおびえて
何かのせいにして 何かから逃げ出して
何かを失って 何かを忘れてる
予感
待っていたのは 予感
赦しであり
希望であり
脱出だと思う
無条件
きみに見たのは 無条件
計算もなく
物欲もなく
ただ惹かれる引力
漆黒に
救済ロープの…流れ星
つかんで
二人抜け出そう
夜空を
流れ落ちた…流星よ
今夜
恋になってくれ
『Friends』
友だち100人 夢見たこともある
すぐにあきらめ いらないフリをした
会話に気遣い 約束に縛られ
遊んでいたって 疲れるだけの地獄
それでも優しい 言葉を掛けられて
同じ世代の 勇気を見せられて
ちょっぴり友だちって いいなと思った
心は救われる 弱い人間だから
友だちはいらない ゼロでいい
そう言える僕を これからも守りたい
友だちの素晴らしさ 分かってる
でも一人ぼっちが 辛くても楽なんだ
君は友だち? 仲間か?知り合いか?
ホントは恋人 そう呼びたいんだ
他人との距離感って いろいろあるけど
僕には高度で 孤独しか席が無い
友だちはいらない ゼロでいい
よくばりな僕は 要求が多いから
友だちはいてもいい 拒否はしない
隣りにいるだけ そんな関係がいい
『梨』
かりっと噛めば 甘酸っぱくて
歯ごたえ楽しい リズムを刻む
果汁が口に いっぱい広がり
頭は梨で 埋めつくされる
かりっ、さくっ、じゅわ、ごくん
かりっ、さくっ、じゅわ、ごくん
林檎や葡萄や 蜜柑もいいけど
甘味も酸味も 控えめだけど
青空眺める 気分になるの
清々しい森 散歩の気分
目立たなくても 心に残る
世の中そういう 味も必要
かりっ、さくっ、じゅわ、ごくん
かりっ、さくっ、じゅわ、ごくん
もうひとつ皮を ナイフで剥いた
恥ずかしそうに 赤らむ梨さん
『どこまでも』
どこまでも続くようで怖いんだ
このトンネルに出口はあるんだろうか。
気遣いばかりの毎日で
笑い方も忘れそうで
出てくる言葉は嘘くさくて
眠れぬ夜が増えてゆく
近所の人とも会いたくなくて
処理する日々に忙しく
食べるこそさえ虚しくなって
気づけば孤独が居心地いい
何年生きているんだろう
人って今すぐ死ぬこともあって
死ぬ気で頑張りたいのに
そこに実感がまったくないんだ
自分らしくって言うけれど
その自分さえ見つかっていなくて
どこまでも続くトンネルが
あまりに日常に溶け込みすぎてる
暴れたくなる衝動も
暗闇が飼い慣らしてきている
どこまでも、どこまでも、どこまでも
そんな意地だけが側にいる
『愛する、それ故に』
腹が減るのか 口淋しいのか
冷蔵庫を開け 永遠に見てる
既読の付かない メールを気にして
押し込むカップ麺 うまいんだか、どうか
テレビやゲームも 偽善の友だち
世界は割れてる きみと、それ以外
喧嘩じゃないけど 嫌われたかな
何でもないのに 大袈裟な涙
愛する、それ故に