『幸せとは』
「「幸せにしてください!!」」
「「幸せをお恵みください………」」
神は呆れた顔で頬杖をつく。
初詣、人々の願いは無論、神には届いている。
ただ神が気に食わないのは、石畳の隙間に咲く花に誰一人として気付いていないことだ。
「君の見た夢」
やった成功だ!!
夢日記を付け続けて2ヶ月が経った今日。
男はようやく夢が夢であると意識できた。
現実の自分を起こさぬよう、男は丁寧に指先を動かす。興奮が止まらない。
ここは…………なんだ、会社か。
どうせ夢なのだから、もっとおかしな場所でも
よかったじゃないか。
男はこの2ヶ月、知らない場所にいる夢を何度も見た。そのせいか、なおさらもどかしい。
しかし、ある妙案が浮かんだ。悪しき上司の存在を思い出したのだ。
夢というのは都合が良いな。
上司も社員も最初からそこにいたように
座っているじゃないか。
男は覚悟を決める。止まらぬ笑みと興奮をどうにか落ち着かせ、上司の下へと向かう。
どうした?
ボコッ!
男は夢とはいえ気分が悪かった。拳にはまだ感触が残っており、じんじんしている。周りの社員が騒がしい。
気分がわるい。
夢から早く覚めてくれ!
………
……
…
遠くでパトカーのサイレンがなっている。
「君の見た夢」
「明日への光」
俺は今、長く続いた道の上にいる。
よれたスーツは、もはやその真価を失っている。
時刻は23時54分。
これまでを振り返ると足跡が一筋、確かに存在している。
それなのに、日々を繰り返しているとどうして感じるのだろうか。
悶々とした気持ちが晴れぬまま歩き続ける。
時刻は23時59分。
ある結論に至った。
俺は、この惑星の緩やかな流れの一部にいる。
ただその流れに身を任せればよいのだ。
"そこに日にちの概念などはない"
そっと胸ポケットのボールペンに手を伸ばす。
右手でボールペンを強く握りしめ、勢いよく腕時計に突き刺した。
その瞬間、目の前が光に包まれ俺は目をとじる。
男の腕時計は0時から動く気配はない。
「星になる」
星が人ならば、きっといいやつだと思う。
明るいときは、見えずとも静かに見守り、
辺りが暗くなると、そっと光を地球に落とす。
僕は星のように生きれたらと思う。
太陽とは仲良くできそうもないし。