「あの日の景色」
なんともないことで喧嘩している。
バカみたいに笑っている。
嬉しくて、悔しくて泣いている。
寂しくて肩をよせあった日。
腹が立って距離をとった日。
親友って言うのがなんだか恥ずかしくてマブダチなんて言ったり。
決して綺麗だけじゃない言葉はを使って話した記憶。
そうとしても細かいことは思い出せないのに。
ふとした時に「こんなこともあったな」って思い出す。
どうしても薄れていく記憶。
いつか完全に忘れるんじゃないかと不安になる。
でもそんな時こそ「会いたい」って強く思う。
何年も経ってずっと会ってない。
これから先結婚するとしたら。
おまえは俺に会いに来てくれるのか。
久しぶりに故郷に帰るのもいいかもしれない。
アイツはいなくてもあの頃の記憶を思い出すことが
できるかもしれない。
逢いたいな。
アイツは元気にしてるかな?
「願い事」
自分のことは自分でなんとかできる。
でも人の心を動かすことは他人には難しい。
どれだけ努力したって変えられるのは自分だけ。
しかも眠っている人に声をかけたってなにも返事は
帰ってこない。
そんな相手を起こすにはどうしたらいいのだろうか。
彼女が事故に遭ってしばらくたった。
今だ目を覚まさない。
7月7日七夕は人の願いを叶えてくれる。
叶えてくれるのは神でもなくて。
伝説の恋人。
2人は川を渡り星を越え会いに行く。
何度呼び掛けたって返事が来ない。
そんな想いをしたから。
自分だけではどうにも出来ないことなんだと実感が
わく。
神はいるのか分からない。
もしもいるなら彼女を事故から守ってほしかった。
雲一つ無い。
こんな日に。とある恋人たちは再開する。
ぼくらもそうだったら良かったのに。
一人にしないでほしかったな。
今から願いを伝える相手は神じゃない。
だから叶うかどうかなんて分からない。
でも僕は少し疲れたんだ。
少しの情けでも哀れみでもいいから。
彼女を連れ出して。
日本人に愛されてきた恋人は果たして
ちっぽけな僕の願いを叶えてくれるか分からない。
だが少しだけ息抜きがてら願わせてほしい。
「彼女を夢から連れ出して」と。
「願い事」
「空恋」
空みたいに人を魅了する。
空みたいに自由で。
空みたいに美しい恋がしてみたい。
ドラマみたいなロマンチックな恋がいい。
星空に願っても叶わぬ恋は果たしてロマンチックだと
言えるのか。
努力して叶える恋はロマンチックとは言えないと思う。
だからこの恋心は空のように美しく自由な恋の
華の蕾にはならないだろう。
恋が実る。
ロマンチックじゃないことは分かってる。
だけど私はあの人を好いているから。
恋におちたあの日からロマンもなにもかも捨てて
貴方の後ろに着いていくって決めたから。
叶わぬ恋は寂しいから。
後悔だらけの恋はしたくないから。
ロマンチックじゃないさ。
でも私は恋をしたい。
いつか蕾が華になるように。
私も貴方を魅了する美しい華になりたい。
当たって砕けろ。
枯れてしまっても次があるから。
種からやり直して見せるから。
どうか今はこの人を追っていたい。
後悔なんてしたくないから。
空みたいに自由で美しい。
そんな私になりたい。
「空恋」
「英雄」
命を奪わないで。
彼の心を砕かないで。
もういいから、皆を家族のもとにかえして。
戦いなんてなにの意味もないんだから。
こっちに来い。
こっちに来い。
私を救うためにこっちに来てよ。
寂しい此処から救いだして。
愛を唄えるところまで。
貴方を好きと叫べるところまで連れてって。
使命だとか、人を救うためだとかどうでもいいから。
こっちに来て私を拐ってよ。
嫌な静けさが溢れた此処から心地よい静寂のもとに連れてって。
英雄だから。なんて聞きあきたから。
私だけの英雄になってよ。
私と私たちの子供そして貴方自身を大切にして。
どうでもいいから愛してほしい。
戦いなんてどうでもいいから生きて帰ってきて。
死んじゃいやよ。私が生きるためにも帰ってきて。
私を口説いたのは貴方なんだからどうか、どうにか
無事に帰ってきてちょうだい。
どうか私たちのもとに「ただいま」って帰って来て。
もし叶うなら笑顔で迎えてあげたいな。
伝わらないかも。
意味が分からないかも。
だけどこれだけは伝えさせて。
「帰って来い」って。
「英雄」
「カーテン」
春風がまたカーテンを撫でたなら、
僕はきっと貴方を思い出すでしょう。
桜の花が似合う貴方の柔らかくて暖かい笑顔が僕は
大好きです。
出会いを告げる春風は暖かく喜びで。
別れを惜しむ春風は涙の様に暖かくて冷たい。
新しい道に踏み出すぼくらの背中を押してくれます。
貴方との別れは寂しくて冷たくて冬がまた帰ってきたんじゃないかと思ってしまいます。
約束。したんです。
また春がやって来てお互いにまだ想いあっていたら
未来を共に進もうって。
だからまだ、冬はやって来ません。
時間が進むと冬はやって来ますがぼくらの恋心って奴に冬はやってこないので。
貴方と別れてから一度目の春。
あと何度春を見るのか分かりませんが
また春風がぼくらの恋心を撫でてくれるような季節になったら貴方ともう一度逢いたいです。
いつか。いつかでいいので。
また一緒に桜でも見に行きませんか?
「カーテン」