「静かなる森へ」
静か。
ただ静か。
でも静かじゃなくて、葉っぱが擦れる音。
鳥のさえずり。虫が生き物が歩く音。
風が吹く音。ただ歩く私の足音。
そんな音が全て合わさって大きな合奏が響いている森。
でも、静かで寂しい。冷たくて、暖かい。
矛盾しているけど、こんな言葉が相応しい。
そんな森。
ひたすら歩くには相応しい
そんな森に行くのは寂しい?
いや、ただ暖かい。
あの人は何をしているのかしら?
一人で泣いているの?
違うわよね。あの人は大丈夫。
あの人にはもう、守るべき命があるから。
..だから、大丈夫。
あの人は強いから。
きっとあの娘達を守り抜いてくれる。
あの娘達は大丈夫?
ちゃんとご飯、食べてる?
大丈夫よね。あの人が世話をしてくれているはず。
それにもうお姉ちゃんになったものね。
大きくなったもの。皆で肩を寄せあっているわ。
皆はもう大丈夫。
私の事なんて思い出す事なんて無いくらい
楽しい日々を送っていくわ。
いや、もう送っているかもね。
これからも、大きく..なっていくものね。
私なんてもうなにも出来ないただの骨なんだから
私の事はもう忘れてしまってもいいから。
だからそんなに..悲しまないで。
こっちまで寂しくなるわ。
後悔なんてしてないわ貴方達を守られたんだから。
後悔なんて...。
後悔...しているのかもしれないわ。
もっと側にいたかった。
最後まで。
本当の意味でこの命が尽きるまで、守りたかった。
一回じゃ足りない位の幸せを貴方達にもらったのに。
私は何も返せない。
こんなところで叶うはずもない夢を語っているだけ。
ごめん。ごめんね。
ごめ..んねぇ。
最後まで皆を愛しているわ。
どんなに時間が経っても、次逢うときにすぐに話が出来るように。
ずっと。ずっとずっと。
覚えているから。
絶対にいつかは逢えるから。
もし神様に生まれ変わりなさい。って言われたって
絶対に生まれ変わってやらない。
貴方達を待って。待っているから。
だから、そんなに..泣かないで
もう無理なのよ。
行かないでって言ったって。
側にいてって言ったて。
簡単に奇跡ってものは起きないの。
今貴方達と私に出来ることは今までの道を振り返って足跡を見るだけ。
でもね、私は貴方達の背中を眺める事しか出来ないけど貴方達は前を向いて歩くことが出来るの。
寂しくなったら、後ろを向いてもいいの。
私が笑って貴方達を見守っているから。
でもね、後ろに歩き出したら行けないわ。
生きている内は貴方達は逝けないの。
私が見張っているから。
こんな森に来るのは私だけで十分だわ。
貴方達を待つにはこの森が相応しいもの。
...たまには泣いてもいいんだからね。
たまには私の事を考えて欲しいのよ。
それだけで私は十分。
安心しなさい。
愛した貴方達を考えていたらこんなに冷たい森も暖かく感じるわ。
また貴方達に逢うのは。
家族皆が揃うのは何十年先になるのかしらね。
まぁゆっくり待っているわ。
またね。
愛しの貴方。
「夢を描け」
生きることに意味はある?
消えたいと想う事に理由はある?
何のために生まれてきたのか分かる?
生まれてきたから?愛されたいから?生きたいから?
心残りを作らないため?死んだら申し訳ないから?
死にたくないから?
分からない。
もし、もしかしたらだけど私が生まれて来なければ
こんな気持ちになることもなかった?
この世界は生きていくには分からないことが多すぎる
昨日無性に腹が立った。
私を叱ったあの人に。
期待に応えられなかった私に。
一昨日無性に悲しくなった。
なんにも出来ない私に。
そんな私に期待する人に。
明日は無性に心が踊る予定。
なにも出来ない私が何でも出来るようになって。
私に期待した人も落胆した人も私を慕うようになって。
明後日はこの世にいない予定。
私に期待した人が私を想って膝から崩れる予定。
皆が皆、人に落胆した真っ白な世界に引っ越す予定。
だって、この世界に意味を見いだせなかったから。
人のため自分のために叶えたい「夢」が無かったから。
...一つ心残りがあるとすれば魔法を使って見たかったかな。
魔法の絨毯に乗って空を飛んで私の魔法で皆を笑顔にするの。
絶対に叶わない夢だけと、小さい時からの唯一の夢。
今なら笑えるのかも。
結局叶わなかったぁ~って。
もしも私が未来を生きる人達に。
私みたいに消えたいと願う人達に。
この世界に生きることに疲れた人達に声を掛ける事が出来るなら。
私はアドバイスをするかな。
「夢」を描けって。
とにかく大っきな夢を。
一生掛けても叶わないような夢を。
誰かに笑われて、笑い者になるような夢を。
結局死ぬ前に叶わなかったぁ~ってちょっとでも
クスッと笑えるような夢を。
でもいざとなったらあの世で自分は一生を掛けて夢を
追って語ったんだって自慢できるように
諦め切れない夢を。
無ければ作ればいい。
生きる理由を。
生きることに意味を見いだせないなら
描けばいい。
大っきな「夢」を。
生きればいい。
今からでも夢なんていくらでも描けるんだから。
「木漏れ日」
貴方が消えてから泣くのは嫌。
貴方の事を想って泣くのは嫌。
貴方に負けたような気がするから。
貴方はもう忘れてしまったのかも知れない約束を
私達はまだ、まだ一生懸命に抱き寄せて守っています
あの日の事は思い出すだけで、苦しい。
あの日々は明るく楽しいものだったのに、あの日。
私達の街を、日常を壊した。
誰のせい?誰が悪い?わからない。
誰も悪くない。強いていうなら私達生命の無責任さに腹を立てた神が悪さをしただけ。
洒落にならない。
沢山のひとが死んだ。
沢山のひとの繋がりが人を傷付ける。
それを見た人があの日の事を思い出して気が付く。
あれは誰のせい?誰も悪くない。
人が人を傷付けるより、自然が人を命を傷付ける事の方が多い。
神は自然はどれだけ人を嫌っているのか。
分からない。
私達は怒りをぶつける先も分からず、悲しいさが自分を追い詰め、死んだ人に逢いに逝かせる。のだと。
貴方が貴方達がいない世界を生きていく。
怖い。寂しい。苦しいよ。
また会おう。って約束したのに。
泣かないって約束したのに。
私達は約束を何一つ守れなかった。
ごめんね。
春の木漏れ日はどんな季節の光より、暖かい。
私達の心を溶かすにはちょうどいいのかもしれない。
また春の日をみる事を夢見、生きていこう。
何年も何年も、貴方達が死んだ日が歴史になって行くように。
誰も悲しまない世界になるように。
誰も消えていかないように。
「風と」
冬の風は冷たい。
冬の風は暖かい春の始まりを告げる。
夏の風はひんやりしている。
夏の風は冷たい秋を、夏の終わりを告げる。
母さん。
元気?俺は元気。
あの一年は俺のなかで、一番母さんの側に居れた
かけがえのないものになったよ。
母さん。
今どこにいるの。
いつ、会いに来てくれるの?
いつまで待てばいいの?
母さんが消えた夏の風は夏にしては、冷た過ぎたよ。
僕の心が冷めきるのには十分だった。
父さん。
父さんの顔は今じゃ思い出せないよ。
でも、母さんが貴方って泣いている姿は僕の目に焼き付いているよ。
父さんも母さんも俺が好きだっていうなら一度くらい
俺の前に帰ってきたっていいじゃないか。
顔も覚えていない人に会いたいなんて不思議な気持ち。でも俺は父さんに逢いたいよ。
母さん父さん。
どうして俺を捨てたの。
どうして消えたの。
俺は死ねなかった。
二人が俺を守ってくれたのに。
俺が死ねば良かったのに。
守ってくれたのに俺は死にたいって願ってしまうの。
俺を置いてどこかに行かないで。
俺を置いて逝かないで。
俺はいつまで耐えればいいの?
俺はいつ死んでもいいの?
私たちの可愛い息子。
元気?私達はあまり元気じゃないわ。
我が子が死にたいって思っているから。
貴方にとって私達の命はそんなに軽いものなの?
私達の分まで生きろなんて言わない。
から、せめて死にたくない。って言ってくれない?
貴方が一度くらいそう言ってくれるなら私達も死んだ
かいがあったってものよ。
私達は貴方を守って死んだ。後悔はないわ。
でも、そのせいで貴方は責任を感じているのかも知れないわね。
正直私達だって死にたくなかった。
でも、貴方を守りたかった。
今でも考える事があるわ。
あの時少しでも三人が助かる方法を考えていたらもしかしたら。って。...後悔 してるかもね。
こんなこと言っているけど生きててくれるなら私達の事なんて忘れてもいいわ。
だからとにかく諦めないで。
この先、生きていたらいつか貴方の全てをかけて守りたい存在ってものが分かるから。
幸せになりなさい。
私達は十分幸せだった。
旦那と出会えて、そして貴方に逢えた。
全部奇跡みたいな事なの。
死んでも切れない絆があるの。
..まぁ沢山の事を言ったけど結局私達が貴方に伝えたいことは一つ。
生きて。ダサくてもいいわ。
誇りを持って生きなさい。
そして自分が満足して、やり残した事がなくなったら
私達に逢いに来て。
遠い未来の話でしょうけど。
母さん父さん。
また、夏がきましたよ。
生暖かい風が吹いています。
もう少しすると冷たい風が吹いて来ます。
やっぱりこの時期になると大切なものが消えていってしまいそうで少し、怖いです。
でも今年はあの日の出来事が乗り越えられる。
そう思います。
新しい一歩を踏み出すとは、ドキドキして胸が痛い。
でも心が踊っています。
怖い、苦しい、悲しい。
乗り越えなければならない事が沢山あります。
だから、応援していてくださいね。
これから頑張るので、今は思い出に浸らしてください。頑張るのはその後でも遅くないでしょう?
一歩踏み出す事は難しいです。
でも振り返って見ると、確かに自分の足跡があるのです。そうやって生きていくんです。
そろそろ踏み出す時が来たのでしょうか。
ゆったりやっていきます。
それが俺ですから。
風のように。
風と同じように。
風と季節を時を刻んでいきます。
二人のように立派になるのです。
「ふとした瞬間」
あの頃は楽しかった。
今が楽しくないわけではありません。
けれど、やっぱりあの頃と比べるとあの頃に戻りたいと思ってしまいます。
それは、貴方がいたからなのでしょうか。
貴方が私にくれたもの。
それは数え切れないほど、たくさんの物。
貴方が私にくれたもの。
目に見えない、暖かいもの。
私が貴方にあげたもの。
両手で数え切れないほどの暖かいもの。
お互いに抱きしめあったあの日々はもう帰ってこない
分かっています。
貴方と別れたあの日から1ヶ月。
数にすると短いですが私にとっては長く、長く感じました。
もうあの頃は戻ってこない、知っていますよ。
でも、あの頃の事を夢に見るくらいは別にいいでしょう?
その度に涙を浮かべれば、少しはスッキリするのです
貴方は私の泣き顔が嫌いだと言いました。
私が泣いていたら貴方は私を怒りに来てくれたりしませんか?もしまた会えたら...なんて。
私はなんて馬鹿なことを考えているのでしょうか。
私、マッチングアプリを始めました。
貴方を忘れてしまいたかったのです。
でも、誰ともうまく行きません。
相手と話していると、貴方の事を思い出してしまうのです。
どうしたら私は貴方を忘れる事ができるのですか?
彼女とは上手くやっていたと思います。
結婚しよう。とプロポーズをしようと思い、指輪を
買いに一人でお店に行きました。
しかし僕は道中、倒れてしまいました。
僕は病院に運ばれお医者さんに診察してもらいました。
どうやら僕は、癌になったみたいです。
もうどれだけ生きられるのか。分かりません。
長くても1ヶ月も生きられないと言われました。
ここまで耐えられたのは奇跡だ。ともいわれました。もしもっと早く異変に気がついていれば、僕はまだ
彼女といられたのかもしれません。
僕は目の前が真っ暗になりました。
この事を彼女に伝えようとは思いませんでした。
僕の事で心配をかけたくありませんでした。
だから僕は貴方と別れる選択を取りました。
会いたいです。貴方に会いたい。
僕が死んだらずっと僕の夢を見ていて欲しいです。
あの頃の夢を。
死んだら幽霊にでもなりましょうか。
貴方の事をずっと見守っていたいので。
こんな僕でも許してください。
私の彼氏は、強い人でした。
私に何も言わず消えて、一人で死ねるほど強い人だった。
あの人は、死んだそうです。
電話で、お聞きしました。
ご両親から手紙をいただきました。
どうやら貴方は、私に手紙を書いて逝ったのですね
全て知りました。
癌の事も私を愛してくれていることも。
貴方は今もしかしたら、わたしのそばにいてくれて
いるのですか?
貴方は私の頬から涙を拭ってくれているのでしょうか
不思議です。貴方は私の頬に触れているはずなのに、
何も感じません。
貴方の大きな手のひらの暖かみも、なにも感じません
あぁどこへ行ってしまったのですか?
私をおいて、先に行かないで。逝かないで。
あれから何年経ちましたか?
今でもふと、思います。
貴方に逢いたいと。
せめて、見守っていてください。
私、一生懸命頑張るので。
待っていてください。
いつか会いに逝くので。
遠い未来の話でしょうけど。