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8/14/2024, 11:24:34 AM

自転車に乗って、風を切りながら、先を進む。



それが心地よくて、スピードを上げる。



上り坂は、はぁ、はぁ、と息を切らしながら。



下り坂は、ブレーキもかけず、ペダルから両足を離してその勢いに、身を任せて。



そうして、辿り着いたのは、自分だけのとっておきの場所。



自転車から降りて、大の字になって寝転ぶ。



こんな姿になっても、誰にも咎められない、最高の時間が過ごせる唯一の場所。

8/13/2024, 11:46:46 AM

今日も、疲れた。


嘘の笑顔を、貼り付けて1日過ごす。それを毎日繰り返す。


いつから、そんなことをするようになったのかなんて、覚えてはいないけれど。



"自分を保つ為"に、"自分を偽る"。



決してこれが、賢い生き方なんて思ってはいない。


それでも、そんな風にしか、生きれない。



心が壊れないための、自己防衛。



でも、苦しさは塵のようにじわじわと積もって来るから、そんな時は、その思いを書き殴ってスッキリさせる。



そうしてなんとか、心の健康を保っている。






8/12/2024, 1:54:57 PM

最近、よくSNSで見掛けるようになったストリートピアノ。

私の通学区間である駅にも、設置されてからは結構な賑わいを見せている。


その中でも、とある男性の演奏は、この辺りではすっかり有名になっていた。
その男性の演奏を聴きに、わざわざこの駅まで来る人もいるくらいだ。


(あ、今日もいる…)


噂では、プロじゃないかと囁かれているけれど、そんな人がこんなところに毎日のように来るかなって疑問がある。


(詮索はよくない…これが聴けるなら小さなことだよ、うん…!)


好奇心を抑え、私は今日も、彼の奏でる音楽に、耳を傾ける。

8/11/2024, 12:26:19 PM

灼熱の空の下。風に煽られて飛ばされたのか、大きな麦わら帽子が、足元にコツ、と当たった。

「はぁ…っ…はぁ…よかっ…た…拾っ、てくれて…助かっ…た…」


全速力で追いかけてきたようで、息が上がっている幼馴染み。


「これ、おまえの?ほら。飛ばされないよう気を付けろよ」


拾ったそれを、彼女の頭へと被せる。


「ありがと!これ、大事な帽子だったから失くさないでよかったよ」


それはそれは、嬉しそうな笑顔で言うものだから、少し気になって訊いてみた。


「へぇ。誰かからのプレゼントか?」


「うん!お婆ちゃんが編んでくれたの!すごいよね!」


「……お婆ちゃん?」


「うん。お婆ちゃん。…どうしたの?」


そうだ、こいつはお婆ちゃんっ子だった。


「…なんでもない。そんな大事なら、こんな風の強い日に被ってくるなよ」


「でも、はやく被って出掛けたくなっちゃったから。それに、夏くらいしか、被れないし…」


「それで大事な帽子飛ばされて失くしたら、元も子もないだろ。お婆ちゃんも折角編んだ帽子失くされたら悲しむぞ?」


「それはイヤ!お婆ちゃん悲しませたくない!」


「なら、今日みたいな日は被らないこと。わかったか?」


「はーい…」


全く、世話の焼ける幼馴染みだ。






8/9/2024, 2:16:19 PM


上手くいかなくったっていい。


それは、自分を保つ為の言葉。


たとえ、上手くいかなくったって、たいした犠牲なんてない。


大丈夫、次がまだあるじゃないか。


と、言い聞かせる為の言葉。


だって、そうでもしなきゃ、豆腐メンタルの人間なんて、直ぐに折れるんだから。


そりゃもう、簡単に、ポキッとね?



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