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8/23/2024, 1:37:13 PM

海へ
海がよく見えるところに観光しにいった。
どこまでも青い海。
寄せては返す白い波。
ああ、綺麗だ。
どこまでも続くような水平線。
その上に乗っているかのような船。
……ふと、歌いたくなった。
周囲に人はいない。
私だけだった。
「♪うみはひろいなおおきいな〜」
暑いはずなのに心地よかった。
心が、
目の前にあるどこまでも広くて青い空と海のように
晴れ晴れしていた。

8/22/2024, 3:05:50 PM

裏返し
ねえ、お願い!気づいて!
お願いだから……気づい、て……
今にも涙が零れそうだった。
辛い、しんどい。
だから私は、
とびきりの笑顔を、出せるだけの元気を、ふるまった。
大はしゃぎして、
まるで、
なにも心配事などございません!
今日もとっても楽しくて幸せで元気です!
と主張するように動いた。
なんだろう、この矛盾は。
気づいてほしいのに、
気づかれたくないかのようにしてしまう。

そういえば、嬉しいときもそうだった。
やはり、泣き出したいほど嬉しかった。
ぴょんぴょんジャンプして、
笑って、大はしゃぎして、
誰かにわざわざ報告とか、自慢とか、したくなるほど
嬉しかった。
……でも、その時私がしたのは静かに頷いただけ。
俯いて黙っていた。
本当は、全身がはちきれそうなほど嬉しかったのに。

いつも、感情が大きくでた時は裏返しだ。
大きくでなければ、普通くらいなら
正しく表現できてるのに。
誰か、裏面も見て。
見てほしくないふりしてるけど、見て。

ちなみに、
ちゃんと正しく最大限にどうしても出てしまう顔は、
おいしい……!幸せ……!
という、食べ物の幸せだ。
案外、変わってしまっただけで、
今も本当に素直なのかもしれない。
その証拠に、本当にワクワクしている時は
目が、輝いているらしいから。
裏返しがなくなる日も案外近いのかもしれない。

8/21/2024, 10:41:25 AM

鳥のように
空を飛びたい。
できるのならば、鳥のように羽ばたきたい。
地面に足がついていない。
空中に自分が存在している。
どんな心地?
どんな気分?
安定しない空気中で、何を考える?
自分の力で飛んでいる。
けれども、飛び方を間違えると死んでしまう。
怖い?楽しい?心地よい?
ああ、気になる。
いつか、鳥のように空を羽ばたきたい。

8/20/2024, 10:45:45 AM

さよならを言う前に
あれだけさよならしたかったのに。
ずっとさよならを夢見てたのに。
さよならを言う前に迷った。
迷ってしまった。
もう決意を固めたつもりだった。
でも、今迷ってる。
結局、私は、さよならしたくないのかもしれない。
また、私はさよならを保留した。
さよならを言う前に出てくる迷いの心によって。

8/19/2024, 10:32:40 AM

空模様
その日の朝の空模様は良かった。
雲一つ無い快晴。
天気予報も晴れ。
天気の心配はなし!と思っていたら、
祖父に
「雨が降るから折りたたみ傘を持っておいたほうがいいよ」
と言われた。
雨なんか降るわけがないと思ったが、
昔から祖父が言うことはきいて損はなかった。
雨が降らなくても、
折りたたみ傘だから大して邪魔にならない。
私はカバンに傘を入れた。

夕方、突然空模様が悪くなり雨が降り始めた。
私はハッとし、傘を出してさした。
おかげで、濡れずにすんだ。
やはり、祖父の言葉は聞いて損はない。
そこでふと
あんなに良い空模様で、
天気予報も晴れだったのに何故わかったのだろう?
と、疑問が浮かんだ。
けれど、どれだけ質問しても
「見ればわかる
○○も毎日注意深く見ていればわかるようになる」
としか、かえってこなかった。
それから、家を出るときは空模様を注意深く見る。
でも、
祖父ほど当たるわけではないのは経験の差、だろうか?

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