ぼちぼち

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1/23/2024, 2:51:52 PM

こんな夢を見た

私は屋上(?)に居た。
見下ろすと、いかにもキュビズムな、ピカソが描いたような、ビルの骨組みに似た白い棒の上に私は立っていた。
棒は直方体を形作っている。よく見ると所々に板が敷いてあり、そこに人とは違った何かが生活をしているのが見えた。
私は足元を軽く蹴って、ゆっくりと降下する。
着地したのはピンク色のアタマとカラダを持つ芸術家が、作品を作るための場所だ。
ふと気になって、芸術家に尋ねる。
「アナタは何を作っているの。」
ふむ。と一言置いて、芸術家は話し始めた。
「ワタシは色々なものを作る。けれどもそれに理由は無いわ。」
「それならなぜ作るの。」
「うむ…。それを知るために作るのかもしれない。少なくとも、今のうちは。」
芸術家の話を聞き終えて直ぐ、強風が吹く。
バランスを崩して真っ逆さまに落ちていく。

……。
見慣れた天井。暑さに汗ばんだ体。7時ピッタリを示した時計。
朝だ。早く準備をして学校に行かなければ。
朝食を済ませ、とっとと制服に着替える。
そういえば、
夢って起きたら直ぐに忘れてしまうけど、不思議と今日の夢はまだ覚えている。
何故なのだろう、特別なことは何も無かったのに。
まあいいか。
ドアを開けて学校に向かう。

1/21/2024, 4:28:04 PM

特別な夜

くたびれた人間が1人。
よろよろと荷物をベッドに放り投げる。
結局今日の飲みの席では早々に酔い潰れてしまい、まともに食事を取れなかった。
日付が変わる前に帰れたのは幸運か…。
うわ言のように呟いて酔い醒ましになるものを探す。
「…あ、」
いつぞやに貰った餅。まだ食べてなかったっけか。
賞味期限も大丈夫な様で、早速準備に取り掛かる。
とは言っても醤油をかけてレンジで温めるだけ。
疲れてるんだ。質素な食事でもいいだろう。
正月でもないのに、餅を食べるとなんだか不思議な気分になるのは自分だけなのだろうか。
なんでもない日なのに。

1/20/2024, 11:50:11 PM

海の底

真っ暗な部屋の中、ぱらぱらと涙を零した。
ここは深海。私のような深海魚はここ以外では生き辛い。
カーテンは締め切っている。きらきらと降り注ぐ太陽光も、ぼんやりと照らす月明かりも、今の私には眩しすぎるんだ。
今はただ、底知れぬ闇と溢れんばかりの悲しみが私を守ってくれる。
誰にも見つからないように。
誰にも聞こえないように。
隠してくれるんだ。私を包み込んでくれるんだ。
ここは海の底。
私だけの深海だ。

1/19/2024, 2:35:36 PM

君に会いたくて

君に会いたくて、指を走らせる。
君に会いたくて、言葉を綴る。
君に会いたくて、電子のラブレターを送る。
君に会いたくて、君に会いたくて、君に会いたくて、君に…
君に会いたくて、今日も何気ない言葉を君に送る。

1/18/2024, 12:29:06 PM

閉ざされた日記

この日記を開くことはもう無いだろう。
私が記した、君への片想いを綴り続けた日記。
改めて読み返すと恥ずかしくなってくる。
初めて君に会った日のこと。君と話した日のこと。君と仲のいいあの子の事。全部、思い出す。
だけどそんな日記も、もういいんだ。
だって、もう片想いでは無くなったからだ。

…そう記して、私は日記を閉じた。
早く君に会いに行かなくちゃ。

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