NoName

Open App
9/19/2024, 11:04:12 AM

時間よ止まれ


お願い止まって
まずいんだ。今月中に提出しないといけないものが山ほどあるのにもう1週間もない。
このままじゃ提出できずに叱られてしまう。
なんでも言うこと聞くから
なんでもあげっから。
止まってくれぇぇぇ

そんな切実な願いが届くはずもなく僕は虚しくも今月の最終日に来てしまった。



――――クソッタレ

9/18/2024, 2:07:36 PM

夜景


たまたま生徒会の仕事が進まず、終わったのが6時だった。
夏ならまだ明るい時間だが、冬なのでもうすっかり暗くなっていた。
先生が送ってくれると言うので、少し待っていることにした。
不意に窓の外を見る。
私は目を見開いた。なぜなら、あまりにも綺麗だったから。夜の学校、満月の光、街の灯り、これほどロマンチックな景色は無いと思った。それ以上に私は驚いていた。学校でこれほどまでに綺麗な夜景を見ることができるとは思っていなかったから。学校はどうやっても映えないことが多い、映えるところもあるけれどやはり私の目には映えるものには見えなかったのだ、がその考えがこの夜景を見て一瞬にして消え去った。
この景色を目に焼き付けんばかりに見ていると、遠くの方から先生の呼ぶ声が聞こえてきた。その声にハッとして、私は小走りで廊下を進んだ。

―また、見れたらいいな

9/17/2024, 10:19:45 PM

花畑

風が吹く度、花が舞う。
私が歩く度、花が舞う。
ただ咲いている花よりも美しく見えるのは何故か。
花の一生は儚い。
ただしおれるよりも豪快に舞って散る方がきっといい。
私もあの花のようにただ静かに散るのではなく豪快に舞って散りたいものだ。

9/16/2024, 10:32:08 AM

空が泣く


私が泣けば空も泣く。
私と空は一心同体、怒れば雷が鳴り嬉しいと太陽が照る
私の感情に合わせて空は変化する。
きっと今日まで沢山天気がコロコロ変わった。
そしてそれも今日で最後。
私は幼馴染に告白をした。
卒業式だから、せっかくなら晴れが良かったなぁ
けどもう大丈夫。もともと覚悟は出来ていたから。
たくさんの雨が私に降り注ぐ。
雨と共に私の目に光が差す。
あっ、狐の嫁入り

9/15/2024, 10:28:33 AM

君からのLINE


世界がふたつに割られたあの日から君に会えなくなった。
どうしてあの時近くにいなかったのだろうどうしてあの時愛を伝えなかったのだろう。
今の僕は前の世界よりもいい生活をしていると思う
体も健康そのもので、前の世界とは比べものにもならない。けどひとつただ一つだけ前の世界より悪くなってしまったものがある。
それは、君といた時はとても愛に満たされていた。
けれど今の僕のそれは空っぽで何も無い
それを満たせるのは君だけだから……
そう思い続け、とうとう身体までもがボロボロになってきた。
いっその事楽になってしまおう君が、隣の世界で生きている保証はどこにもないからもしかしたら、会えるかもしれない……
そう身を乗り出そうとしたその時、スマホが鳴いた
開くとそこには君からのLINEがあった。

Next