「ふたりぼっち」
拝啓
私の想い人へ。
桜の開花が近づいてきましたね。
今年は誰かと花見に行きたい所存です。
私と別れてから貴女はどのように過ごしていましたか。
貴女のことですからきっとすぐに前に進みだしたことでしょう。
私は全くだめだめで誰にも話すことができず、
心を殺しながらぎりぎりで生きていました。
今でも貴女の事を想うと泣きそうになります。
まだ、あの時から私は何も変わっていないし、
一歩たりとも進んでいません。
こんな私が嫌になるのですが、
それでも貴女の存在というものはとても大きく、
私のほとんどを占めています。
そうなってしまっている理由としてはきっと私にあるのでしょう。
私は元々友達と言えるような人はほぼおらず、
本当に友達か?と聞かれると、
自信を持ってそうだと言える人はさらにおりません。
そんな私ですから、私にとって飾らず、強がることもなく、話すことができ、共にいることのできたのは貴女だけでした。
そう、ひとりぼっちだった私を救ってくれたのは貴女でした。
貴女と共に過ごすようになってから、
私の世界はふたりぼっちになりました。
私と貴女のふたりしかいない世界。
私はそれだけで満ち足りていました。
それ以上何も望まなくてよかったし、
何も欲しく無かったのです。
そんな私はまたひとりぼっちになってしまいました。
簡単にいうと私が貴女に甘えすぎたのですね。
私が悪いのです。
それからのことは、先述した通りです。
そんな貴女は近頃「貴方」に対して手紙を書いていますね。
貴女のいう「貴方」が私であればどれほどよいことか。
どうしても、そう思わずには読めません。
きっと私ではない。
それでも、不思議と読んでしまうのです。
読むと貴女と過ごした日々を思い出し、苦しくなるというのに。
そんな情けない私ですが、この思いに一区切りつけるべきだというのはわかっています。
そのためにも、どうか私と会ってはくれませんか。
死へと向かい続けてしまう私の足を留めてはくれませんか。
いいえ、これはきっと言い訳ですね。
本当は、貴女ともう一度でいいから貴女の顔を見て、声を聞いて、貴女と喋りたい。
それだけなのでしょう。
情けない私ですから、貴女に連絡する勇気は出ないのです。
最後に貴女からもう話さないと言われてしまった事がどうしても突き刺すのです。
もし、私が貴女に今日連絡することを許すのなら、
私がこれからノートに記す言葉に反応をしてください。
貴女との始まりの言葉に関わるものを記したいと思います。
もし、嫌だというのなら、何か他の言葉を書き示してくださりませんか。
何も反応されなかった場合、私は連絡をしようとはがんばりますが、きっとできないのでしょうね。
こんな情けない私をどうか笑ってやってください。
少しお手紙を書くつもりでいましたのに長々と書き綴ってしまいましたね。
この手紙が貴女に届き、貴女が反応してくれることを願っています。
それでは、いい夢見てくださいね。
敬具
from.貴女の事を忘れられない私、O.R
〜公園で拾った魔法の杖のような木の棒を添えて〜
「夢が醒める前に」
分からない。
今、私はどうすればいいのか
分からない。
貴女に連絡したい、
会いたいという気持ちは
すごくある。
でも、
これは夢なのではないのだろうかと思ってしまう。
分からない。
もし、夢出ないというのなら
私に教えて欲しい。
貴女が私の事を
どう思っているのかを。
私には
分からない。
「胸が高鳴る」
貴女と一緒にいる時、胸が高鳴っていた。
貴女と話す時、胸が高鳴っていた。
貴女さえいれば、私は満足だった。
ただ、そばにいるだけで。
そんな貴女は私と一緒にいる時、私のように胸が高鳴っていたのだろうか。
分からない。
貴女と何か楽しい事をした時、
貴女と楽しい事を話した時、
貴女とどこかに行った時、
私は平生の幾億倍も胸が高鳴っていた。
そんな貴女がいなくなってからというもの、
胸が高鳴るということはなくなってしまった。
何をしても、
誰かと話しても、
全く胸が高鳴らない。
何も楽しくなくなってしまった。
そんな私の胸が高鳴る事がもう一度でもあるだろうか。
分からない。
ただ確実に言えるのは
貴女といれば必ず胸は高鳴るということ。
こんな私でも貴女はまた会ってくれるのだろうか。
また、他愛ない会話をしてくれるのだろうか。
連絡していいのか分からないけれど、
貴女が読んだという本は私がおとついに買おうか迷った本であった。
その本の話も貴女から聞きたいな。
もし、私が貴女に連絡することが許されるのなら
教えて欲しい。
もし、だめだとしても
私は貴女の事をずっと想っています。
from.波に流される海月
〜貴女に貰った毒に蝕まれながら〜
「泣かないよ」
私は人の前では泣かない。
泣きたくない。
泣くという情けない姿を見せたくないからだ。
そんな私でもあなたの前では泣いていいと思えた。
そう思えるほど貴女の事が身近だった。
貴女にだけ心を許す事ができた。
そんな貴女は私の前からいなくなってしまった。
私の悩みは、苦しみは
誰に話せばいいのだろうか。
私の辛さは誰が分かち合ってくれるのだろうか。
そんな人は私にはいなくなってしまった。
貴女がいなくなってから何度人に裏切られただろうか。
何度も何度も裏切らた。
その度に人を信じられなくなっていく。
それでも貴女だけは信じている。
貴女だけは嫌いになれない。
そんな私。
「怖がり」
私はとても怖がりだ。
貴女の想い人が私であって欲しいと思いながらも
「違ったらどうしよう」
と思ってしまい、貴女に連絡できずにいる。
というよりも貴女が最後にもう話さないといった事が心に強く残ってしまっている。
それなのに私はとても貴女と話したい。
貴女は最後に傷つく覚悟を持って私に話してくれたというのに、
私は今、自身を傷つける勇気が出ない。
こんな私だから貴女に見捨てられたのだろう。
こんな私を貴女は許してくれるだろうか。
これから私は変わる事ができるのだろうか。
分からない。
分からないけど
そうであって欲しいな。
from.怖がりな犬より