愛と平和/恋と愛の宝もの
ありきたりの出会いに
遠距離恋愛を経て
遠い彼の地に引っ越してきた
言葉も違うし
難しいと思ったけど
、
隣の奥さんは明るくて
向かいの旦那さんは
無口だけど挨拶は出来たし
裏のお宅のお婆さんは
いつのまにか知っていて
それでも変な噂話もない
居心地のいい土地だった
夏祭りさえ珍しく感じ
楽しい生活
言葉が通じる
出身地を褒められる
暑さ寒さは違うけど
苦に思う程でない
恋人と同居して
しばらくしたら
赤ちゃんが出来て
バツイチ同士の結婚は
結婚指輪と婚姻届の
簡単さ
でもねあなたの赤ちゃんが
欲しかったの
子どもがいなかったあなたに
大きな夢を2人で叶えたね
私
本当は家庭から逃げてきた
毎日叱られ落ち込む日々から
自分を取り戻す為に
元夫は逃すまいとしたけれど
やっと、やっと離れられた
ホッとした生活に現れた
遠くからの呼び声は
ネットの波から聞こえた
戸惑いと
こんな私が恋できる幸福感
は迎えにきた彼の手が
引き上げてくれた光
に感じたものだ
今
2人の間に
柔らかくて小さな
幸せがやってきた
喧嘩も圧迫もない
平和な毎日
夫の目もキラキラしている
過ぎ去った日々/中2の自分
背の高い木に登り
世界を見ていた時
中2の私は家から
ナタを持ち出して
小屋みたいな物を
作って秘密基地に
したり英雄ごっこ
に夢中だった
女子の友達はできなかった
何故かは知らないけど
仲間外れではなかった
女子はキティちゃんの
人形を鞄に付けたり
グッズのキラキラした
「女の子」を満喫してる
私は殆ど買ってもらえないし
お小遣いも足りない
ハンカチはスヌーピーだ
人と違う事を気にしなかった
思春期の始まる前
今と随分違うなあ
いつから
人と比べるようになったんだろう
良い事が無いのに
比べて良いことなんてない
過ぎ去った
素直をまだ持っていた日に
おーいと呼んでみても
私は振り向かない
お金より大事なもの
お休みします。
月夜/13夜
銭湯に行きしな
空を見上げると
東に月が出ていた
夕陽の色を纏う時間
小さく見える月は13夜
お風呂を上がって帰る頃
西に傾き大きなライトが
煌々と照らすように
影も明るく見える夜
洗面器の石鹸箱と
シャンプーがカタリというまで
見上げて
今夜は月が綺麗ですね
と夏目漱石の書いたラブシーン
を思い出してた
絆/春の雨と
春の雨が降る中で
香りに惹かれ振り向いたら
見つけた紅色の花
沈丁花
傘を差し掛けると
ふわりと舞う香り
知らない路地にひっそりと
咲く花を見つけて
ひと休み
あの人の香りも
振り向くほど強かったが
沈丁花は艶やかで美しい香りだ
あの人と絆を結ぶことはできなかったな
と、思い出して苦笑する
そこまで惹かれた訳じゃなかったか
花を見ながらぼんやりしていた