冬は一緒に……
『ねぇ、きのみは集まった?』
「集まったよ〜。それにしても
もうすぐ寒くなるね。」
『うん。寒いのは嫌だな……』
「そうだね。そろそろ眠りにつこっか……」
『うん。お休み。』
「うん。お休み。また春が来たときだね…」
冬は一緒に眠りにつこう。
二次創作になります。
苦手な方は飛ばしてください。
「林海学校とかこういうの本当はやりたく
なかったけどちょっと楽しい……かも」
そう言って彼は笑ってくれた。
私となら話せるって言ってくれて
嬉しかった。
友達だって思ってもらえてたのかなって
とりとめのない話もたくさんしてくれた。
楽しかった……
でも……
もうそれはできないのかな…
彼の夢を私が壊してしまったから…
一言言う前に彼は学園に戻っていったから。
あの時に私はどうしたら良かったんだろう……
学園に戻ってからもずっと考えてた。
久しぶりに合う機会が出来た。
でも彼は変わっていた。
私が変えてしまったのかもしれない……
「絶対に負けない。」
そう彼は言って去っていった。
『 もし……
この戦いに勝って貴方を倒せば
貴方とまた
とりとめのない会話が
できるのかな…… 』
「おおきくな~れ♪」
今日もいつもの日課をこなす。
私のこの日課は雨が降る時以外は
必ずしているものだ。
さぁ……戻ろうかな……
そう思った時だった
『ねぇ、僕に愛をそそいでくれてありがとう』
どこからともなく聞こえる声に私は
周囲を見る。誰もいない…
『こっちだよ!!こっち君の肩の上!!』
言葉通りに肩を見ると
一人の小さな赤髪の少年と目が合う
『あっ!!やっと気づいてくれた♪』
少年は花が咲くような笑顔で笑ってた
「君は、誰?」
私の声にその子はにっこり笑って言った。
『貴方にいつもお世話になってるものです。』
「お世話?」
『うん。毎日毎日僕に愛情をそそいでくれて
ありがとう』
「えっ?愛情……」
そう言うとその子は笑いながら
『明日になったらわかるよ!!
だから楽しみにしてて』
そう言ってその少年は私の側から消えた……
「何?あの子?」
その日は普通に過ごしていた。
次の日、いつもの日課をやろうとした時に
昨日と違うのが分かる……
「あっ……咲いた!!綺麗。」
私の目の先には赤いガーベラが綺麗に
咲いていた……
その時に昨日の少年の言葉を思い出した…
『明日になったらわかるよ!!だから
楽しみにしてて』
「そういうことか…こちらこそ咲いてくれて
ありがとう。」
そういいながら水をあげて部屋に戻った
女性が部屋に入っていくと
それをみてる赤髪の青年が小さな赤いガーベラを
持っていた……
『本当に愛情をそそいでくれてありがとう。』
そう言って消えた……
何でもないフリをするのはとっても楽だ。
何か嫌なことがあっても言われても
自分は気にしていませんって思わせられるから
嫌なことをいう奴らの言葉に耳を貸したって
自分に一つもいいことなんて起こらない。
嫌な気持ちがつのるだけだ……
それならいっそ気にしないほうがいい。
「何でもない……」
そう口に出すだけで少しは楽になるから……
何でもないと思っていればそのうち
あんな嫌な言葉達も消えていくから……
面白くなくて言ってこないから……
でも…
本当の所は嫌なことを言われて
大丈夫な奴なんていないと思ってる……
顔には出さないだけで本当は辛いと思う。
それでも誰にも相談できないから
迷惑かけたくないから
今日も僕は
"なんでもないフリ"
を
し続ける
何かを作ったりする時に
グループを作ってと言われるのが
ずっと嫌いだった……
誰かと一緒にいるのが苦手だった。
俺があまり喋らない人間だからかも
しれないけど
でもある時学年でグループを作る時
一人足りなくてグループに入れない俺が
入ることになった。
不安だった……
一緒のクラスですらグループに入れない自分が
他のクラスの子と馴染めるのかすら
わからなかったから……
でもあの日は違ったんだ……
皆優しく入れてくれて感謝までされた。
とっても嬉しそうに迎えてくれて……
あの日から俺の毎日が変わりだした。
大人数で出かけるのは本当に苦手で
嫌だったけど
このグループで出かける時は全然大丈夫だった。
同じ趣味の子達ばかりで喋るのも楽しかった
俺なんかいてていいのかなって思うことも
時々あるけど
そういう時に君達はいつも
当たり前のように言ってくれた。
「何言ってるの?君も大事な仲間だよ。」
その言葉に他の二人も
「そうだよ。お前がいないと楽しくない」
「そうだ!!そうだ!!君がいないとつまんない」
その言葉にどれだけ救われたか……
きっと君達は
気づいてないよね。
言葉には出さないけど
あの時僕を仲間に入れてくれて本当に
感謝してるんだ……
もちろん君たちには言わない。
だって恥ずかしいから…