スピラ

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「おおきくな~れ♪」
今日もいつもの日課をこなす。
私のこの日課は雨が降る時以外は
必ずしているものだ。
さぁ……戻ろうかな……
そう思った時だった
『ねぇ、僕に愛をそそいでくれてありがとう』
どこからともなく聞こえる声に私は
周囲を見る。誰もいない…
『こっちだよ!!こっち君の肩の上!!』
言葉通りに肩を見ると
一人の小さな赤髪の少年と目が合う
『あっ!!やっと気づいてくれた♪』
少年は花が咲くような笑顔で笑ってた
「君は、誰?」
私の声にその子はにっこり笑って言った。 
『貴方にいつもお世話になってるものです。』
「お世話?」
『うん。毎日毎日僕に愛情をそそいでくれて
ありがとう』
「えっ?愛情……」
そう言うとその子は笑いながら
『明日になったらわかるよ!!
だから楽しみにしてて』

そう言ってその少年は私の側から消えた……
「何?あの子?」
その日は普通に過ごしていた。

次の日、いつもの日課をやろうとした時に
昨日と違うのが分かる……
「あっ……咲いた!!綺麗。」
私の目の先には赤いガーベラが綺麗に
咲いていた……

その時に昨日の少年の言葉を思い出した…
『明日になったらわかるよ!!だから
楽しみにしてて』

「そういうことか…こちらこそ咲いてくれて
ありがとう。」
そういいながら水をあげて部屋に戻った

女性が部屋に入っていくと
それをみてる赤髪の青年が小さな赤いガーベラを
持っていた……

『本当に愛情をそそいでくれてありがとう。』
そう言って消えた……

12/13/2023, 11:04:11 AM