Machi

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5/25/2024, 12:57:16 PM

降り止まない雨が、私の頬を濡らす。
風がビュウビュウと吹く中、私は高層ビルの屋上にいた。
父も母も死に、プロポーズ目前だった彼氏に浮気され、会社の上司にプレゼンを潰され、心の支えだった猫も今日帰ったら息がなかった。
生きる希望がない、という言葉が今の私にそっくりだろう。
雨がスーツを濡らしていくが、ブラウスや袖は既に涙でびしょ濡れだ。
もう何時間こうしているだろう。もしかしたらまだ希望があるのではないかなんて言う無謀な望みが脳裏に残っているからか、一歩踏み出せば楽になる現実に目を合わせられないでいる。
私はフェンスの外側に腰掛け、足がぶらつくのをぼーっと見ている。
何の価値があるのだろう。親戚も居なければ家族は死に絶え無縁仏まっしぐらで、社会の役にも立たない人間に。
黒雲のせいで真っ暗な空をふと見上げる。
前髪が風でバサバサと揺れる隙間から、一筋の光が見えた。
あっという間にその光は広がり、雨を晴らした。
まるで溢れる希望のように。
私は座り過ぎて痛む足で立ち上がりフェンスの内側に超えて、会社のカバンを持った。
そして少し振り向いて、残酷なまでに美しい世界を見渡す。
今日は会社を休もう。明日からまた出勤しよう。
私は知った。
いや、知っていたのだ。大昔、小さな頃から。
それを見失っていただけで。
降り止まない雨を、晴らせることを。

5/24/2024, 12:18:46 PM

あの頃の私へ。

今君は好きな人に告白しようとしてるよね。
付き合えるよ。
でも、積極的に行動するのが恥ずかしくて2人共消極的になるよね。最悪の関係になるよ。
死ぬほど積極的になる覚悟ができてから、告白しよう?

5/23/2024, 10:10:28 AM

貴方の第一印象は、気味が悪くて、ベタベタしてくる変人。
だけど、私を愛しているのは本当で。
今は嫌い、会いに来るなとばかり言ってしまっている私が言うのはなんだけどー、

きっと私は、貴女から逃れられない。

5/22/2024, 11:07:09 AM

「また明日」「ばいばーい」「また明日!」「明日な〜」「さようならー」「また明日〜!」


今日も、沢山の「また明日」を聞いた。

その明日が必ず訪れるかと言われればノーだけど、私にはそれが毎日の小さな約束のように聞こえて、とても好きだ。

5/21/2024, 10:03:13 AM

貴方は今日も、いつもと変わらない。
優しく聡明で、聖人のような貴方。
欠点などないだろう貴方が実は不安定なのを、私だけが知っている。
私が忘れ物をして教室に取りに戻った日、貴方は教室の隅で泣いていた。
見たことのない泣き顔、聞いたことのない嗚咽。
それを見てしまってから、私の世界には、貴方以外いなくなった。

この透明な恋が、いつまでも続きますように。

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