怜@BL

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1/13/2025, 10:32:52 AM

#7【まだ見ぬ景色】
※ほんの〜り同性愛要素を含みます


「来たーーー!!」
ある山の山頂で、俺は叫んだ。
「だね…!すっごい綺麗…」
辺りには雲海が広がって、太陽の光が幻想的だ。
「お前と来れて良かった。」
俺がそう呟くと、君は俺の方を向いた。
「ん、今なんて?」
「いや、何とも…」
どんな見ることが難しい景色だって、君となら見られる気がする。
まだ見ぬ景色を、君と。

1/12/2025, 10:52:26 AM

#6【あの夢のつづきを】
※同性愛要素を含みます


「…お前のこと、ずっと好きだった。」
ずっと好きだった幼なじみに、告白された。
…はずだった。

「…え?」
ベッドから飛び起きた俺は、思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。
「……最っ悪。」
あの夢の続きを、と人生で一番願った日だった。

1/11/2025, 11:46:30 AM

#5【あたたかいね】
※ほんの〜り同性愛要素入りです


「さっみー…!」
学校からの帰り道、ポケットに手を突っ込む。
「だよな、急に寒くなんの反則…」
君は俺のポケットに手を入れて、俺の手を握った。
その手はキンキンに冷えている。
「お前の手冷たっ!!」
「ごめんて、一旦あったまらせて?」
「はいはい…」
俺が渋々承諾すると、君は笑顔になった。
「あったかいね…!」
可愛い、不意にそう思う瞬間だった。

1/10/2025, 1:12:18 PM

#4【未来への鍵】
※同性愛要素、過呼吸の表現を含みます


「ひゅっ、かはっ…はぁ、っは…」
体育館裏。
僕は隣で過呼吸を引き起こした君を宥めている。
君は喘息持ちで、吸入をしたばかり。
「だいじょーぶ、だいじょーぶ…」
背中をさすってると、呼吸のスピードが一定になってきた。
「…っう、ひくっ、はぁ……落ち着いた、」
「良かった、お疲れ様。」
「俺…ずっとお前に迷惑かけてるよな…
ごめん…」
君は申し訳なさそうに僕に頭を下げる。
「謝んないで、迷惑なんかじゃないよ。」
「……ハグ、して…欲しいかも…」
君の顔は真っ赤だ。
親友、なんじゃなかったっけ…?
「分かった。おいで?」
そんな疑問を抱きながらも、両腕を広げた。
ぎゅっ
僕の腕の中に入ってきた君。
今はとても小さく見えた。
「…好き。」
腕の中から聞こえてきた言葉に、僕は軽く飛び跳ねてしまった。
「へ!?」
「ふへ、びっくりした?」
君は笑いながら言う。
「も〜…分かりにくい冗談禁止!」
「は?本当だし。」
声のトーンが低くなった。
「ほんと…?」
「ほんと。」
伝えないと、今。
好きだって。
「僕、も…好きだよ。」
「え、マジで言ってる?」
「うん…」
未来への扉が開く音が、聞こえた気がした。

1/9/2025, 11:05:48 AM

#3【星のかけら】
※同性愛要素を含みます


「ね、今日流星群見れるらしいよ…!」
暖炉の暖かみが広がるコテージ、僕は君にそう言った。
「マジか!見てよ?」
君は興奮気味になりながら答える。
「うん!」
楽しみだなぁ…

遂にきた流星群の時間。
君と二人で一枚の毛布を羽織って、バルコニーの椅子に座った。
「早く来ねぇかな、さみぃ…」
君がそう言った途端、2つの星が流れた。
「だよね…って、来たよ!」
僕が指差すと君は前のめりになって、目を見開く。
「うわマジじゃん!」
「きれー…」
「だな!見れてよかった…」
君が僕に寄りかかってきて、心臓の動きが激しくなる。
「あ、そうだ…これ!」
金平糖。星に夢中で忘れてた。
いや、君に夢中…?
「え、いい?」
「良くなかったら渡してない。」
「ふははっ笑、ありがとな。」
君は金平糖を口に放り込む。
「美味しい?」
「これ久々に食べた!、めっちゃ美味い。」
「よかった…星のかけら、みたいな。」
「なるほどな〜、お前らしい。
あ、やっべ星見るの忘れてた!」
焦りながらも楽しそうな君の横顔。
…好きだな。
勿論横顔だけじゃない。
笑顔だって、優しくて明るい性格だって。
全部、全部。
大好き。

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