「心の灯火」
中学3年生の頃。
担任のM先生は、学活や授業が予定より早く終わった時などを利用して、灰谷健次郎さんの「兎の眼」を1年かけて朗読してくれた。
中3で高校受験を控えているのだから、本当なら隙間時間も勉強しなさい、と言いそうなものだけど、読み聞かせをしてくれていたのだった。
どういう意図があったのかは分からないけど、その時間は苦痛ではなかったし、楽しかったし、何より先生の声は心地よかった。
後から思えば、受験勉強で荒んだ心を安定するとか、集中力を高めるとか、そういう効果はあったのかもしれない。
20歳の時、児童文学の講演会があって参加することになった。M先生とは卒業以来会う事はなかったけど、もしかしたら先生も来ているかも...と思っていたら、その期待は当たり、講演会の後にお会いする事ができた。
先生は私を見てにっこりと笑い、こう言った。
「あなたなら来ると思っていましたよ」
中3のあの時間は、未来への道しるべだったんだろう。
10代の頃は怖いもの知らずだった。でも段々とそういうのが通用しないと分かり始めた途端、周りが暗くなってよく見えなくて途方に暮れていたけど、先生の言葉は目の前に広がる道を明るく照らしてくれた。
変わり続ける世界の中で、変わらないものがある。
それに気がついた時、昨日よりはマシに生きる事ができるような気がした。
LINEは普段、業務連絡とかそれに準ずる程度、あと趣味関係が少しですね。なので愛を語ったり人生を嘆いたりする事もない、ただの通信手段なので、そこにロマンやドラマを期待されても困ります。
まぁ、それだけでは何なので、勝手に推しの話でもしようかな。隙あらば推し。
野球選手のユニフォームの着こなしには、オールドスタイルとストレートスタイルがありますが、私はもう圧倒的にソックスを膝まで履くオールドスタイルが好きなのです。
ソックス至上主義者と言われてもいい。
このソックス派は結構多いんじゃないかと思います。私の周りもみんなそう。
それに加えて目の下のアイブラックですよ。
ソックス+アイブラックが最強なのです。
では我が推しはどうなのかというと、去年迄はほとんどストレートスタイル、たまにソックスだったのですが、今年は半々でしょうか。着こなしに何か信念があるというよりは、気分で変えているのかな、という感じ。
で、アイブラックはごくごく稀です。
なのですが、3年程前に一度だけ、ソックス+アイブラックで登場してきた事があったのです。
そらもう、界隈に激震が走りましたよ。
「え、ちょっと待って、
推しがソックスにアイブラック!!」
「破壊力が凄すぎる!」
「下手すりゃ死人が出るレベル!」
「世界よ、これを脳裏に焼き付けろっ!」
...みたいな感じで、秒速300km位でLINEが飛び交った事がありました。
あぁもう、思い出しただけでも優勝だよ。
開かないLINEはないけれど、秒で飛び交うLINEならあったよ、というお話でした。
(あ〜、LINEに愛とかロマン、ありましたね、推しの)
「不完全な僕」って言うけど、そもそも「完全な僕」って、存在しますか?
存在するとしても、それは人間ですか?
完全って何ですか?
というか、不完全だと自認している人の方が圧倒的多数だと思うけど。
「不完全な僕」って言うことで、自分は特別なんだと演出してるんですか?
でも全然特別じゃないから。
むしろ普通。お前は普通なの!
昔、「不完全」に酔ってる人に絡まれた事を思い出した。自称・不完全な僕は、大概ただの面倒くさい普通の人だよ。
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完璧な人なんて、架空の人だと思います。
例えば、容姿端麗で頭脳明晰、でも足が臭い、とか。
優れた5ツールプレイヤーで性格も良い、でも足が臭い、とか。
誰でも何かしら欠けている所があって、だからこそ窮屈でなく生きていけるんじゃないでしょうか。
ゆるゆると生きようぜ!
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ついでにもうひとつ。
此処を読んでいて薄毛に悩んでる方はいらっしゃいますか?
実は私、異性の髪なんですが、フサフサよりも禿げ散らかしてる方が好きなんですよ。
いやもう、本当に。
私は子供の頃から髪が太くて量も多く、それでもうずっと苦労しているんです。なので恐らくなんですが、私の遺伝子が薄毛を求めているのではないかと。
だから、自分では欠点だと思う事でも、他方では美点と捉える人もいて、そしてそれを求める遺伝子もあるんですよ。
だから大声で叫びたい。
薄毛に悩むなんて勿体無い。
堂々と禿げていろ!
忘れられない香りがある。
その人の名前は忘れた。
顔もぼんやりとしか覚えていない。
それは、みずみずしいフルーツのような、少し甘く澄んだ香り。
初夏に出会ったその香りは、大人の自由な感じがした。
今までにも、過去はいらないとか思い出は捨てたなどと書いてきた。その人の思い出も痕跡も
何も残ってはいない。
でも、香りの記憶だけは今も消えない。
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せっかくの「香水」というお題なので、もう少し。(延長戦)
少し前に海っぽい香水を買った事を書いたけど、私は香水が好きで時々買うんですが、結局好きな香りばかりを買ってしまうんです。香りの好き嫌いが結構あるんで、あまり冒険はしないんですね。普段はフローラルやフルーティ、あと紅茶の香りが多いので、ちょっと違うタイプのものを、と思っての先日の海っぽい香水だったんです。
ジョーマローンのウッドセージ&シーソルト。
これは単体で使ってもいいのですが、重ね付けもお勧めですよ、という事なので、最近は色々試しているのです。
香水のランキングでよく上位にいるアレ。
私には世間が絶賛する程の好きな香りではないのですが、このウッドセージを重ね付けすると、なんかまろやかになるというか、海に咲く花みたいで良い感じになるのですよ。
例えるなら、カレーを作る時の最後に牛乳を入れるとまろやかになる事に似てるでしょうか。(多分違う)
そういう訳で新たなる発見を求めて、日々実験してるのです。
もしも興味を持たれた方がいらしたら、重ね付けの相性の良い香水を恋人同士で付けてみては如何ですか。新しい世界が見えるかもよ。
私が通っていた高校では、3学期の終わりにクラスの紹介とか担任の似顔絵とか何かひと言とかが書かれた薄い小冊子が作られていたんです。文集というよりはもっと気楽で自由な感じ。で、3年生の時、クラス全員が一行ずつ何か書いていこうとなって、私が書いたのが、
「言葉はいらない、ただまっすぐ逢いたいだけ」
だったんですよ。
何年もの時を経て、まさかここで欠片と再会するなんて。
やぁやぁ、懐かしいね。
これは当時お付き合いしていた人に向けて書かれたものなのですが、その人はちょっと無口でね、言葉足らずな日々でしたわ。
家も遠かったし、すれ違ってばかりで、不器用で。
言葉よりも一緒にいたかったんだろうね。
言葉なんていらなかった、ふたりでいれば世界も溶け合うような気がしていたあの頃。
無敵ですね。
まぁでも、そうは言っても言葉は大事です。
「言わなくても分かるでしょ」
なんてそう簡単には通用しません。
今だったら、
「いや、言わなわからんし」
「私、エスパータイプちゃうねん」
って、言ってると思います。
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余談ですが、このアプリでお気に入りにしている人が何人がいますが、新しいお題が出てその人の新しい文章を読んでハートを送る時、そこに言葉は入らないけど心の中では
「あぁぁぁー、今日も好きやぁぁぁー!」
と、叫びながら送ってます。
言葉はいらない、ただ...私のハートは言葉よりも多分うるさい。
(伝わるといいな)