テーマ 届かぬ想い
静かな時が過ぎる。
「暴力はだめだ!」
遠くにいるだれかが手を開いて叫んでいる。近くには怖くてうずくまっている自分がいる。
「自分って無力だな」
そうボソッとつぶやく。
自分の弱さに反吐が出る。
ーーーーーー
「大丈夫?虐められてるの?」
優しい声で喋ってくる。もういいんだよ。ほっといて。
「...大丈夫です」
冷たい声で言った。
「....じゃあね」
そう言って屋上の扉が閉まった。
じゃあね。セカイ。
ーー ??視点 ーー
ある日。屋上で殴られてる人がいた。急いで助けた。困ってそうだったから。助けるのは当たり前だ。
「暴力はだめだ!」
急いでその子をかばった。
大丈夫か聞いたけど大丈夫って言ってた。本当に大丈夫かな。
次の日。あの子が死んだことがわかった。
「嘘つかないでよ...」
ー 視点戻り ー
「あれ...」
屋上から落ちたはずなのに。生きてるの?。
「「「ようこそ!こちらの世界に!」」」
ああ。良かった。
おわり
テーマ 神様へ
「生きていなかったことにしたい...」
きれいな夜の黒にその感情は消えてゆく。死にたいんじゃない。生きる意味がないんだ。
「無理かな〜」
自分の心の中の誰かが喋る。うるさい。無理なのはわかってるんだ。
ー 昔 ー
自分は静かなやつだった。喋ったら騒がれるほど喋っていなかった。だから友達なんて一人もできたことがない。段々と喋ることをしなくなっていって、もう中学3年生には喋ることを忘れてしまった。
「...」
ポロリと涙が零れ落ちた。
神様お願いします。どうかこんな自分を救ってください。
その願いは夜空を高く昇って見えなくなった。
おわり
テーマ 遠くの空へ
「うめぇ~」
そう言いながら屋上で自分で作った弁当を食べた。
ふと空を見上げた。きれいな青に空が染まっていた。
てを伸ばしてみた。あの青に届くわけはない。あの青の奥には何があるんだろう。身を乗り出して青を掴んでみた。やはり届かない。
空から自分が何故か離れていってる気がした。浮遊感が自分の体を支配する。あの青に届くのはいつなのだろう。
「バタンッ」
体に激痛が走る。目が開けられない。最後に自分は倒れた。今日の授業疲れたのかな。お休み。
目が覚めたら青に届いていた。
おわり
テーマ 誰よりも、ずっと
自分は引っ越しばっかの幼少期だった。だから運動や勉強を努力した。たっくさん努力した。そして、優等生になった。完璧な人間。何一つかけてない。自分が一番誇れる存在だった。
ー ある日 ー
中学生になった。転校ではない。卒業式が終わったあとに引っ越しをしたからだ。引っ越ししてこの中学校ことを知らない自分は不安が積もっていた。でも、
「あの...」
「ん?」
「突然だけど友だちになってくれない?」
「いいよ〜」
「特技とかある?」
「自分は.....」
正直嬉しかった。自分に話しかけてくれる人がいて。
ー 下校時 ー
「じゃあね〜」
そう言って去っていた。帰ろうとして廊下を歩いていたとき。話しかけてくれた人は小学校の友達と思われているやつと仲良く話していた。親友みたいだ。話しかけてくれた人は自分に気づいていなさそうに元気に笑っていた。
ー 家 ー
「あんな仲いい友達がいたらな...」
そう涙を流していった。その言葉だけが静かな部屋を満たす。段々と頭が痛くなってきた。一生の友達を作れる気がしないよ。
「勉強も運動も良かったのにな」
いちばん大切なものが自分にはなかったようだ。頭が真っ白になっていった。
「「一人ぼっちだ」」
沢山努力したのにな。一人は悲しいよ。努力したところを褒めて。悲しかったら慰めて。話し相手になって。
友達の親友になりたいよ。
ポロッ自分の何処かが欠けていた。
おわり
テーマ これからも、ずっと
「ずっと一緒ね!」
7歳くらいだろうか。元気な君が笑顔でそういう。
「うん!」
自分も元気に返事をした。懐かしいな。
「..アダッ」
君の心の傷が増えていく。自分は君の前に行って殴られた。
「どしたwwそんなもんかwww」
自分を痛みつけて満足したのか、去っていった。屋上でやるなよ。危ないだろ。
「...ありがとう」
「大丈夫だよ」
「でも...もう大丈夫」
「ん?」
「今日自殺しようと思うの」
「は?」
いきなりそんななことを言われて驚いた。
「苦しくなちゃった」
悲しみながら笑顔で言われた。
「じゃあ自分も行くわ」
きっぱりと言った。
「え?」
「お前といっしょに過ごしたいから」
「...w」
笑ってくれた。
「じゃあ一緒に」
「「「「せーの」」」」
来世でも一緒に入られますように。
おわり