【お祭り】
大人になってからのお祭りは
それを楽しみに行くというより
大人になるまでに行った
お祭りの記憶やその時の感情を
追体験しに行ってる
ような気がする
【神様が舞い降りてきて、こう言った】
実は私
神様である
一応、国のお墨付き
おっと
宗教の話ではなく
伝統芸能の話
普段は普通のおっさん
いや、ややアホなおっさんだ
縁あって始めた頃は10代だったから
「若いのに立派な」と
大人たちから褒められてた
また、向いてたらしく
結構チヤホヤされたが
今や若さも失ってしまった
十八番の役どころを
初披露した時は
場の雰囲気と緊張に
ある種の心地良さを感じた
学生の時に部活動の試合で感じた緊張感
それともちょっと違う
すっかり忘れたけど
お題を見て思い出した
もしかしたら神様の声って
そういったものなのかもね
【誰かのためになるならば】
どうやら年齢は
あまり関係ないらしいぜ
【鳥かご】
例えに使われる時は
だいたい不自由の象徴
守られてるって側面もあると思うけど
何処にでも行ける
と
何処にも行けない
この差だと思う
だけど
外がホントに自由な世界かは
別の話だと思う
劣悪な天候に外敵に空腹に晒されながら
来ないかもしれない明日を
毎日追いかけてるのかも知れない
そうならないように
人間は備え工夫し発展してきたはずだ
鳥かごに不自由を連想するのは
自ら鳥かごに入る事を選んだ人間の
無い物ねだり
だと思う
どこに行っても隣の芝生は青い
【花咲いて】
私にとっては
数々の想い入れが引っ張られてくる字面だ
まぁ実際に咲いた訳ではあるが
立派に咲き
実を結び
種子を風に乗せ
降り立った地で
根を張り
芽吹いている
私が栽培した訳ではなく
ある日畑に咲いた野生の花
強さと優しさを兼ね備え
のびやかに繊細に
雨に耐え
太陽に手を伸ばし
風に微笑む
つられて鳥なんかも遊びに来るようになった
賑やかだった畑で
私はまた芋を掘っている
たまに通りかかった鳥が
向こうの様子を伝えてくれる
採れた芋を鳥にことづける
そのうち
芋のお弁当を持って
お花見に行こうっ