君はいつも半袖を着ていた
訳を訊いた、分からなかったから
曰く、そこはかとなく、この世に透けられる気がしたからだと
自分を見失うようで、怖くはないかと、訊いた
君は答えた
逆だよ。自分なんて不確実なもの、信じるのが恐ろしいんだよ
そうしてすっと、弾けて消えた
うん、結局理解出来なかったや。
やはり僕ら二律背反だね
けれども君も、僕を解れやしないだろうから、
お相子ってことで異論は無いね?
君の墓場にそう告げ置いて、右手の甲を袖で隠した
向き合いたくはない、こんな日々なんだ
何をやったって絡まって空回って息詰まる
自己完結の出来る地獄は、誰の所在にすれば善いかなど
もう判り尽くしたことだっただろ
“ねぇ先生、質問いいですか
この先貴方に何を話すべきですか
僕はこれ以上でも以下でもありません、
よって、貴方が期待する壮絶な地獄も御座いません
貴方に出来ることはもう無いんだから、どうぞ他所へと行ってって ”
その先で、どうか永く幸せに
この言葉だけは押し付けれないや
本当は、当たり前にありたかったんだろな
あは、まぁ無理か
もしも過去へと行けるなら、未来の今を殺そうか
深く根ざしたアネクメーネを、種から砕いて終わりにしよう
「またいつか!」
はは、思ってもないくせに。のうのうと、
疾うに板についちゃったな
本当は、もう二度と顔を見ないでとか、考えたりさ
毎度毎度で間違えるんだ
距離に話題に身振り手振りもなんだって
自分の愚図さに嫌気は差してる
いや、それは、相手の台詞だろうけれど
出来うる限りの努力はすれど、
未だ好転の兆しは見込めない
これまで周囲にばら撒いてきたものなら迷惑失望不幸絶句と枚挙に暇はありもしないのに
自室は既に告解室と化している
面をも合わせぬ懺悔なんかに、何の意義すら無いのにな
なぁ神様、自意識過剰と言えばそうだろうけどさ
もしも、自分が会ってきた全ての人が
自分に出会わなければ良かったのにな
あぁ、そろそろ分岐路だね
お別れか
さようなら
叶うことなら、金輪際
またいつかに立ち会わないことを願っているよ
星を追いかけていた
おそらく、自らの目をも知るより昔から
きっと、彼らに自身を重ねていた
いつの日か輝けられると、何かになれると
筈だとずっと、聲を重ねて
意味が無くとも、手を重ねて
結果、果然その手に何もあってはしなかった
伸ばしただけで、光の粒すら遍く掴めず
ただ、余韻を求めて開いて閉じて
再々と、再々と
無駄だな
この行為に一切の生産性は見込めない
この無駄を排他してせめてもの努力をすべきだと
そう、分かっていれども、気付けば先には星がある
自ら呪った期待を未だ、噛み切れない儘でいる
どうすれば
このままであらずに済んでいたのか
知れていたなら、苦労しないな
後にも先にも引けない僕を、誰か見てはくれていたのかい?
聴いてるかな、見ているでしょう
まだ浅い脳で感じていた浅ましさを、何をするにも伴った吐き気を
する事なす事その全てが醜く劣って見えている、
そんなそこそこな地獄を知ったように語ってはいなかったっけ?
ほら今日もさぁ
人目につかない背の影で、いつだって磔にされている
額縁に雁字搦めにされて、他人や自分の目を槍として
いつだってごちゃごちゃになるまで抉られ晒され続けているんだよ
あはは見てよ見えないかなそれもそうだね見せないものね
いつもいつもそうだよね!僕ずっと笑っているものね!
楽しくても何とも無くても泣いていてもずっとねずっとだよずっとさぁ!
こりゃあ笑えちゃうね、あぁなんて愚かしい
過去なんかで笑えないよ、いつだって首掻きっ切りたくなるような日々死んだ儘でいて欲しい
未来なんかで笑えないよ、いつだって臓物ぶちまけてやりたいような自分がいる日々来ない儘でいて欲しい
今も明日も昨日もいつだったか忘れちゃったなでもその日だってずっと最悪なんだった!
けれども生きなきゃいけない。面倒だよね、しかし僕への罰だったからね
かといって過去も未来も最悪だよね、だから端から
今を生きることしか、許されてくれはしなかったんだな、