─世界の終わりに君と─
『世界の終わりを迎える今日に、僕らは初めて愛し合う。』
そんな題名の、小説を買った。
随分前に発売されていたようで、ラベルには、
【9月後半、映画化決定!!】と大きく書かれていた。
この小説の内容は、主人公の雫が生きている時代に、
惑星Xが接近し、地球が終わる。まさに世界の終わり。
そんな終わりを迎える世界で雫は、『ある人』を好きになっていく。
そのある人の紹介から始まり、その後ある人と愛し合う。
それがきっかけにより過去に戻った雫が、地球を救うために動く。
そんな話だった。とても面白い小説だと思った。
そして僕が一番惹かれたのは、最後の雫が言った一言。
「この世で一番大切なのは、自分を信じ、愛すること。」
...嗚呼、こんな呑気に本を読んでいる暇はない。
僕も行動に移さないと。まずは、自分を好きになる。
そうすれば、人生の主人公になるための第一歩となる。
※これはフィクションです。実際にこの本はありません。
─最悪─
今の僕の感情を表すなら、『最悪』だ。
漫画でしか見たことない。余命宣告をされた。
残り1ヶ月だってさ。短いなぁ、本当。
やりたいこと、一応まだあったんだけどなぁ。
1ヶ月じゃあ何も出来やしない。
───余命宣告を受けて一週間ぐらいかな?
隣のベッドで寝ていた奥さんが亡くなった。
そこには中3ぐらいの子もいた。
でもその子、他の人が出ていっても、病室から出ていかないんだ。
『おい、そこの嬢ちゃん。どうした?』
「...。」
『他の人はもうどっか言ったぞ?それとも悲しいのか?』
「...。」
一向に喋らないその子が口を開いたのは、数分後だった。
「...あなたの才能、譲って貰えませんか。」
...そう来たか。でも一体何のために?
『別にもう生きらんねぇからいいが、何でだ?』
生きられないと言う言葉に少し反応した。
「...私、出来損ないだから。何にも才能ないの。だから譲って。」
...思っていたより、この子は大人だなぁ。
「酷いこと言ってるのは分かってる。」
生きられない人に譲って貰うのは可笑しいって、と付け加えた。
『...まぁいいさ。その代わり、ちゃんと頭で考えて使えよ。』
ぱぁっと顔が明るくなった少女は、近くに駆け寄り手を握った。
その瞬間、自分の中から何かが無くなった気がした。
少女は「ありがとう!」と残し、帰っていった。
『変わりに、大切に使ってくれよ。嬢ちゃん。』
このお話は昨日書いた話の続きです。
手を握ることによって、相手の才能を貰うことができる世界の話です。
ただ、相手も自分も了承した場合のみ、才能を貰うことができます。
珍しく新しい世界観で書いてみたのですが、変じゃないですかね...。
以上、作者より
─誰にも言えない秘密─
私には、秘密にしている事がない。
何故なら私は完璧だから。
誰にでも優しく、自分には厳しい。
また、人を差別しない。
そして才能に満ち溢れている。
勉強も、スポーツも、得意だし、
音楽も弾けて、コミュニケーション能力もある。
まさに完全無欠の存在。
私を羨ましいがったり、妬む人は居るけど、
私はそんな人程話しかけている。
嫌われていない。むしろ周りに好かれている。
...本当に、そうなのかな。
いいや、違うんだ。
ただ気づかないふりしてるだけで、周りから嫌われている。
才能があっても、何をしても、完璧だから。
話したくない、比べられたくないのだろう。
だから私は、いつも一人。
この才能を、ある人に譲って貰ったなんて、誰にも言えない。
それが私の、誰にも言えない秘密。
待ってる人居ないと思いますが、
遅くなって申し訳ありません。
今日のお題は早めに書きますので、許してください。
以上、作者より
─狭い部屋─
この狭い部屋からは出られない。
何故なら、色々な存在に塞がれているから。
いくら変えようと頑張っても、何も変わらない。
変えられない。変化と言う言葉とは真逆の部屋。
きっと私は、『自分が本気で抜け出したい』と、
願うまで変えられない。抜け出せないだろう。
この“日常”と言う名前の部屋から。
変わらない繰り返されるこの部屋から。
いつか抜け出せる程、
『抜け出したい』と思えるようになりたい。
ただそれが、今願う私の願い事。
いつか私も、この日常から抜け出したいです。
でもこの日常を壊す勇気がないから、抜け出せないんですけど。
この何の変哲もない日常を壊す予定日はあるので、それまでに勇気がでますように。
壊すと言っても、私の中で日常を失くすだけですから。
以上、作者より
─失恋─
彼からの唐突な別れ。
LINEの文面で、『加奈、別れたい』と一言。
それは虚しく、悲しく、私の心を空にした。
『何で?』『別れたくない』既読のつかない私の言葉。
彼氏の海翔はとても優しく、私達は愛し合っていたはず。
全部、私の一方的な想いだったのかなぁ。
───数日後。海翔のお母さんから電話があった。
『もしもし、加奈ちゃん?伝えたいことがあってね...。実は、』
その電話で伝えられたのは衝撃的なことだった。
海翔が死んだ。病気で。
聞いた話によると、私の前では心配かけない為、元気に振る舞っていた。
しかし病気は悪化していくばかり。
最後まで私に心配をかけないよう、別れを告げた。
...嗚呼、これこそ失恋か。こんな恋愛、したくなかったな。
私の恋愛は、まさに『失恋』『悲恋』と言う言葉にぴったりだった。
ハート700いきました!ありがとうございます!
悲恋とは、決してハッピーエンドに辿り着くことのない恋のことです。
後、雑談ですが、今日は月が綺麗ですよ。興味のある人は見てみてください。
以上、作者より