─突然の別れ─
「別れよっか、私達。」
『そうだね。今までありがとう。』
そう言ってこの関係を終わらせた。
悲しさなどはなかった。
元々僕達に愛なんて無かったから。
ただ友達のように遊んで、一緒に笑いあった。
それだけの関係。友達以上、恋人未満の関係だった。
ただ遊ぶだけなら友達のままでいい、と言う結論に至って恋人と言う関係をやめた。
でもただの友達に戻るだけだったので、僕達は別れてもよく遊んでいた。
あの事故が起きるまでは。
ある夏の暑い日。今日も遊ぶ約束をしていたため、公園で待っていた。
「やっほー!」
公園の前にある道路に君が見えた。
迎えに行こうと立ち上がった時だった。
耳鳴りが起きそうなほど高く、大きな車のクラクションが鳴り響いた。
驚いて目を閉じた。次に開いたときには、
君が道路の中央で、頭から血を流して倒れていた。
呼吸が荒くなるのが分かった。
その間も君は頭から血を流していて。もう手遅れだった。
そんな突然の別れを迎えた君に、伝えたかった。
『君と一緒に居た時間はどれも、夢のように幸せだったよ。』
─恋物語─
この前、人とぶつかった。
すみませんって言う前に、『綺麗』と声に出た。
彼女は驚いていた。
その後「ありがとう?」と疑問系で言っていた。
彼女とは、それきりだと思っていた。
でも今日、彼女に会った。
「あ、前ぶつかった人。」と言って。
それから彼女とはよく話すようになった。
いつしか好きと言う感情が芽生えて。
そこから僕の恋物語の第一章が始まる。
『ものすごく悪い出来事が起きたら、第一章終わり、と言いましょう。
なぜなら多くの小説もまた、ものすごく悪い事を、
第一章の終わりに書くからです。』
私が好きな言葉です。【人生にも、起承転結あり】ってことです。
以上、作者より。
─真夜中─
真夜中の23:00。
外は黒色のような紺色のような、
曖昧な色に染まっている時間。
私は家族に気付かれないよう、
音をできるだけ鳴らさないようにして、家から抜け出した。
信号や街頭の明かりが目立つこの闇のような街並みは、
私を包み込んでくれる。
それが気持ちよくて、同時に悲しくて。
夜は孤独感が押し寄せて、死にたくなる。
それでもこの夜が好き。
誰にも気を使わなくていいから。楽だから。
そんな夜が、ずっと続いてほしい。
題名【大好きな時間】
─愛があれば何でもできる?─
下校中、彼が聞いてきた。
『愛があれば何でもできると思う?』
「当たり前じゃないか。愛があれば、思うままに行動できると思うからね。」
その僕の答に彼はつまらなそうに『ふーん。そっか。』と言った。
『僕はそう思わないな。』
『だって何かを手に入れたら、必ずいつか失うことが約束されてるからね。』
「...それってどう言う意味?」
『つまり、いつか何でもできなくなるってこと。』
「愛をいつか失うから?」
『そう。』
...何故だか、彼がとても悲しそうに見えた。
しばらく沈黙が続いた後、彼は別れ際に何か言った。
『 』
「え...今、なん『じゃあまた明日!』
遮るように言って、彼は帰ってしまった。
『愛って言うのはさ、友情でも言えることなんだよ。』
その言葉が意味することは、誰にもわからないだろう。
ハート500達成しました!本当にありがとうございます!
今回の話は会話を多くしてみました。(長くてすみません!)
【彼】が伝えたかったこととは何なのでしょうね。
以上、作者より。
─後悔─
後悔はするだけ無駄だ。
もう過ぎ去ってしまったことに、
いつまでも気を取られては、君の時間が勿体ない。
君がもし明日死んでしまうと考えたら、
過去について考える時間が少しは減ると思う。
例えばその後悔が大切な人だとしたら、
次はどう笑わせよう。なにをしてあげよう。
そう考えたら楽じゃないかい?
だから下を向いていつまでも悩まず、
前を向いて笑っていよう。
そしたらきっと、もう辛くないから。