人さがし

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4/28/2023, 11:30:08 AM

─刹那─

みんな知ってる?

刹那って、瞬間とか一瞬って意味らしいよ。

まるで僕の死に際みたいにね。

僕は去年の夏、学校の屋上から飛び降りた。

死ぬのは一瞬だった。

僕の死に際は、刹那と言うにはぴったりだった。

誰にも愛されず、僕自身も誰かを愛さず、

そんな醜くて悲しい人生を歩んだ。

でも今は悲しくなんかないよ。

彼が僕の命日に、必ず会いに来てくれるから。

死んでも尚、ずっと屋上に居る僕に。

そんな優しい彼は、今年の夏も誰も居ない屋上にただ1人。

片手に花束を持って泣いている。

「なぁ、親友。お前が消えて悲しいよ。」

僕の親友は、泣き虫だったね。

そんな泣き虫の、たった1人の親友へ。

『ありがとう。僕の大好きな親友。』

4/27/2023, 12:53:14 PM

─生きる意味─

道徳の授業。

今日の分の授業内容は終わり、時間が余った。

先生は言った。

「みんなにとって、生きる意味って何?」

先生はクラス全員に聞いているはずなのに、

何故か僕だけに聞いているように思えてしまって。

授業が終わり、チャイムが鳴っても、

僕だけ時間が止まったように動かなかった。

否、動けなかった。

今まで親の言うことだけを聞いて、

親の言うことだけ守り、

自分のことを考えたことなんてなかった。

親の言うことだけ聞くロボットでいいのか?

答はNoだ。僕も人間なのだから。

自分の意思を持って行動したい。

────この話が、僕が人間になった日のつまらない話。

僕の生きる意味は、自由で完全な人間になる。

こんな可笑しい目標があるから、今日も僕は生きている。

4/26/2023, 2:44:24 PM

─善悪─

皆さんは“善悪”と聞いて、なにを思い浮かべますか?

例えば、善は世間にとって良いこと。

悪は世間にとって悪いこと。

そう思い浮かべる人も居るかもしれません。

では此処で、ある話を紹介しましょう。

僕の友達は、変な宗教に入っていた。

内容は、『人は生きているだけで罪』と言うもの。

自分に害はなかったので、あまり気にせず仲良くしていた。

しかしその友達がある日、僕を殺そうとしてきた。

危機一髪のところで逃げ、命は助かった。

その後捕まった友達の言い分はこうだったらしい。

『死ぬことで神様に貢献できる。』

彼は、“彼なりの善意”で、僕を殺そうとした。

───という話です。

その友達のした行動は、世間から見ると悪になる。

でも彼自身は善だと思っている。

さて、これは善と言うのか。

それとも悪と言うのか。

皆さんはどう思いますか?


善と悪の境界線は曖昧であり、紙一重なものです。
どうか、“自分の為に”正しい判断を。
作者より。

4/25/2023, 8:32:39 PM

─流れ星に願いを─

深夜一時。

まだ光がない時間に、

誰も居ない小さな公園で、

彼女が言っていた。

『こ...世か...消え.....たい。』

星に願っているようにも見えた。

なんと言っていたかは覚えていない。

彼女がそれから、笑わなくなってしまったから。

そのことの方が、僕は辛かったから。

でも一年ほどして、彼女の笑顔を取り戻した。

しかし彼女はまた、

深夜一時に、誰も居ない小さな公園で、

星に願っていた。

彼女の願った日の次の日は、必ず流れ星が見える。

だから毎回僕は、流れ星に願いを言う。

ずっと変わらない願いを。

『彼女の願いを取り消して。』


簡単な解説書いときます。
彼女の願いは、『この世から消えてしまいたい。』です。
なんの偶然か分かりませんが、
彼女の願った日の次の日は流れ星が降るので、
主人公は『彼女の願いを取り消して。』
つまり『彼女は消えないで。』と言うわけです。
分かりにくい物語書いてすみません。
以上、作者より

4/24/2023, 10:55:08 AM

─ルール─

三日月を見上げる1人の男は、
“いつかこの心の寂しさは消えるですか。”
と訴えるように言った。
会いたい人はなんで自分で決められないのかを考えながら。

過去を悔やんでいるように見える1人の男は、
“あの時の選択は正解だったのですか。”
と静かに言った。
世間の言う正解が何か考えながら。

全てを綺麗と言う1人の少女は、
“私は綺麗に入るのだろうか。”
と綺麗な花を見ながら言った。
綺麗の基準を考えながら。

他の人も、世界の何処かで呟いていた。
“平和を最後まで見届けたい。”と願う者。
“何故見た目だけでいじめられないといけないのですか。”と悲しそうに言う者。
“笑っている彼女といつまでも一緒に居たい。”と心から言う者。
“彼女に好きと伝えればよかった。”と後悔する者。
何故そんなことを言うのかはわからない。
それぞれの『人生』という物語の中に何かあるのかもしれない。

ただ皆の元に答は届かないだろう。
それが世界のルールだから。
彼らの物語の主人公は、彼ら自身なのだから。
他の人が、勝手に決めることじゃないのだから。


この話は、今までの登場人物について考えたものです。
興味ない人は飛ばしていいです。
ただ、気になった人は今までの話も読んで欲しいです。
あとハート200超えました!ありがとうございます!
以上、作者より

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