─今日の心模様─
暇だったからいつもは着けないテレビを着けた。
『今日の心模様は?』
そんな質問が表示された。
丁度暇だったのでテレビの質問を考えた。
寂しさを誤魔化すように。
でもこの寂しさは消えない。
心模様を考えたら、
ぐちゃぐちゃな模様が一番に思い付いた。
何故そんな模様になったか考えると、
答は毎回【寂しいから】という答にたどり着く。
嗚呼、夜がこの寂しさを消してくれたらどれだけ楽だろうな。
そう思って空を見た。
とても綺麗な三日月だった。
明日の心模様はなんだろうな。
「明日はこの三日月みたいな綺麗な模様がいいな。」
寂しい夜に空を見上げる男が1人、三日月の下に立っていた。
作者より
今日は本当に綺麗な三日月でした。
寒いですが気になった人は是非見て下さいね。
─たとえ間違いだったとしても─
あの日の選択は間違いだったのだろうか。
君を止めるのが正解だったのだろうか。
君があの日、
『親を殺したい。』
なんて言わなければ、
こんなに悩まなかったのだろうか。
一般的な正解は【止める】なんだろう。
ただ僕は、君の親の醜さを知っていたから。
だから止めるという選択肢が、
君を傷つけるナイフのように見えたんだろう。
君の親は、君を虐待していたから。
一番痛い、言葉のナイフで。
たとえ君が死んでも、親のせいにはならないから。
だから君は、“責任から逃げようとした”
親を殺したいと言ったんだろう。
あの日、僕が止めたら君は自殺していただろう。
この選択が正解じゃなくても、たとえ間違いだったとしても、
君には楽しい人生を送って欲しいから。
だから僕は、君を止めないよ。
─雫─
世界は綺麗だ。
ただの雫でさえ、光が当たると綺麗になる。
ただの雪でさえ、綺麗な景色を生み出す。
景色だけではない。人の命も綺麗だ。
一生懸命頑張っている人。
自分の好きを貫いている人。
ただの一般人だって。
何かをすれば何かになれる。
全てが綺麗だ。植物、動物、自然。
世界にある全てが綺麗。
でもその綺麗を“自分が正しい”と思っている奴が潰す。
それが嫌だ。自由な人こそ綺麗だ。
人とは変わった考え方だが、それが私の思う綺麗だ。
─何もいらない─
神様が居るなら、僕は言いたい。
何故。
何故彼女が生贄なのですか。
昔からこの村の制度は可笑しいです。
村の幸せの為“だけに”人が死ぬなんて可笑しいです。
この制度は、神様が言ったから始まったと聞きました。
何故こんな制度を創ったのですか。
こんな制度がなかったら。
彼女は、彼女は死ななかったのに。
...なんて、神様など居ないと分かっていながら言った。
今日は僕の最後の日。
何故なら僕が生贄になったから。
後悔なんてものはない。
彼女が居なくなった世界で、
僕が欲しいものは何もない。
何もいらない。
嗚呼、神様はなんでこんな時は救ってくれないのだろうか。
最後くらい、救って欲しかったな。
─もしも未来を見れるなら─
もしも未来を見れるなら。
僕が中学の頃は、
そんな事など考えなかっただろう。
否、考えるきっかけなんてなかったのだろう。
中学の夏、僕は好きな人が出来た。
片想いなのは知っていた。
せめて仲良くなろうと、
友達と言える程度には仲良くなった。
しかしそれは逆効果で。
好きと言う気持ちが溜まるだけだった。
でも告白してしまったら、
友達という関係に戻れないことは分かってた。
そうやって、想いを拗らせていた時。
中学最後の春だった時。
君は死んだ。
いじめに耐えられなかったらしい。
そんな事あったことなど知らなかった。
それほど君への気持ちが薄かったのだろうか。
もっと早くいじめに気づいていれば、
君は居なくならなかったのだろうか。
『嗚呼、もしも未来を見れたなら。』
いじめは人を死まで追い詰めることがあります。
もしいじめをしている人が周りに居るなら、止められたら止めてください。
勇気がなくてもその気持ちは持ってほしいです。
(これを見ている人はいじめなんてしてない・されてないことを祈ります)
以上、作者より