夜は静かだ。闇夜に立つ住宅街も。
僕は喉が乾いたので、近くの自販機へ。
自販機に行くと、あれ?と思った。
自販機が古いなと。普通ならまだ新しいのに。どうしてだろう。
「まっ、いっか」と言いコインを入れる。
「ん~っと、紅茶で」とボタンを押すと、ガチャンという音とゆう・・・。
気配を感じる・・・僕の側に・・・。
見ないでも分かる。
若い女性、髪は短くさっぱりしている・・・。
「なんだよ、お前か~」
女性は僕の幼馴染みの多江だった。
「誰かな~って思ったら、あんただから、気配をなるべく立てないように近ずいてきたのよ」
すると、黄昏の時間に変わった。
多江は、
「あっ~、こんな時刻か、もう、行かないと」
「えっ?どこえ?」
多江は右手を上に上げて、
「天国、地獄かな?」
すると多江の体がだんだん見えなくなって、
「ありがとう、あんた、けっこう楽しかったよ。もう一度、ありがとう、バイバイ」
そして、消えていった。
僕は泣きながら、そっか確か病院で・・・。
紅茶を取ろうとしたら、ない。
たぶん、多江が持っていったのかな・・・。
と思い、自販機を見ると、新しい自販機に戻っていた。
寒さが身に染みて震えが来る。
冬の人々は、急いで、歩く。
私は喫茶店の中にいる。
コーヒーを飲みながら、外を見る。
いろんな人たちがいる。
その中に、美人なんだが、あまり元気がない人を見つけた。
「あんな人もいるんだ」
と、小さな声で言った。
そんな彼女がこっちへくるようだ。
ここの喫茶店へ行くみたいだ。
そして、この喫茶店のドアに手をかけ、ガチャと音とともに、自分のところへ来た。
もちろん、座って、コーヒーを注文し、コーヒーが来たら、言葉をはっした、
「どうしようかしら?」
と、言った。
いや、この状況はなんだよ。何故?
「あの~、すみません。なぜ、ここに来たんですか?」
と、聞いた。
「いえ、ここに来れば解決案が出てくると友人に聞いて」
「いや、私はコーヒーを・・・」
と、言いかけたとき、
「いーえ、あなたには解決案が出るわ・・・」
彼女は目に涙を・・・。
いや、私は外を見ている