maria

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8/31/2023, 2:33:22 PM

「不完全な僕」


君があまりに眩しくて

僕は遠くから

声もかけられない。

でも不完全な僕は

きっと君を想うことで

君から、温かさとか

優しさとか思いやりとか

美しい感情をもらって

完成するんだと思う。

僕からも何かあげられたらいいのに。


          「不完全な僕」

8/30/2023, 1:53:16 PM

「香水」


香水はつけない

あなたの胸に顔をうずめたとき

あなたの香りだけをかんじて

覚えていたいから。

あなたには

私のほんとうのかおりだけを

覚えていてほしいから。


          「香水」


8/29/2023, 12:02:28 PM

「言葉はいらない、ただ……」

あなたとの会話は
まるで夢の国のままごと遊びのよう。

「どれから食べますか?」

「じゃあこれから」

「飲み物は?コーヒー淹れましょうか」

「ありがとう。うん!うまい」

「それはよかった」

あなたがお父さん役で
私がお母さん役の
ままごと遊び。

だけど本当は言葉はいらない。

ただあなたのこころに
真っ直ぐに向き合って
本気で応える私の覚悟だけ。

8/28/2023, 2:43:03 PM

「突然の君の訪問」



じつは1日中ずっと

君のことを考えていたし

会えればいいなと

心から願っていたから、


「ビックリした?」

という君の笑顔も

突然の君の訪問も

じつは驚かなかったよ。


そのドアを開ける君の笑顔を

何度も何度もずっと

想像していたんだから。



でもね、嬉しさを隠しながら

「びっくりしたぁー」

そういって僕も顔をほころばせる。



        「突然の君の訪問」

8/27/2023, 11:43:53 AM

「雨に佇む」


雨の中に佇むなんて
あわれで不幸せなシーン、
だと思ってた。

あなたの部屋で話し込んでいるうちに
外は土砂降りになっていた。
「小雨になるまで、まだいたら?」
あなたの言葉に
まだ何か伝え残したことがあったのだろうかと
訝しんで思い出す。

「ありがとう」と
たどたどしく応えるわたし。
まだたりない。
感謝を伝えきれていない。

なかなか止まない雨に
「帰るなら、これ、使って」と
レインコートを差し出すあなた。

ありがとうと言って受け取ったけれど
指先がでないくらいブカブカで
笑顔になる私たち。

雨の中、家から出て二階を見上げると
手を振る笑顔のあなた。

その笑顔を目に焼き付けたいのに
涙で滲んでしまう。

雨の中に佇むなんて
あわれで不幸せなシーン、
だと思ってた。

冷たい雨にうたれているのに
この温かさはどうだろう。
この嬉しさはどうだろう。

           「雨に佇む」

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