ネジが外れたウサギ

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4/10/2025, 6:26:57 AM

小学校のときから親しかった同級生の友達がいた。

偏差値がかなり高くて、運動神経も抜群。

その子の親が教育に厳しいから

おしゃれには控えめで、娯楽にも遠慮がちだった。


私たちが最後に会ったのは高校一年生の冬。

お互いに定期テストの期間で学校から帰る時間が早く

偶然、地元の駅で会った。


「久しぶり」

そう言って現れたその子はブレザー姿で大人びていた

私とは違う世界にいる手の届かない人に思えた

でも、話してみるとあの頃と変わらない。

冗談を言って私をからかい、

「あんなことがあったよ」って言いながら、

恋バナに頬を赤らめる彼女。


見た目は変わっても、性格は変わらないと思った。

でも、私の方が変わっていた。

高校入って夏頃から、私は学校でいじめられていた。

自分では気づけないくらい精神的におかしかった。

幻聴が友達だと思ってしまうくらい、

心は壊れていて気軽に話せる人がいなかった。


それをその友達は私よりも先に、

異変に気づいていたのかもしれない。


「大丈夫?」

彼女が怪訝な顔をして私に問いかけたとき、

私はまだ自覚してなくて、その意味がわからなかった


普通に笑顔を作って「大丈夫だよ、ありがとう」

と言ってしまった。

その日、別れ際に初めて持ったケータイの連絡先を交換した。

それから、何度かメールで恋の話で盛り上がった。


あの日から数週間後、私は学校を休みがちになった。

そのことを彼女に伝えられないまま私は一人になった


現在、あの子はどんな人生を送っているのだろう。

噂では色々聞くけど、本当のことはわからない。

元気にしてるかな?

きっと、彼女な素敵な旦那さんに出会えて

恵まれた生活を送っていると思う。

私とは正反対のような「普通」の人生を。


もし会えたら、

どうでもいい話で盛り上がって笑い合えるかな。

もし会えたら、

「やっぱり大丈夫じゃなかったよ」って言おうかな。

もし会えたら、

親しくしてくれたあの頃のお礼を言いたい。


もし会えるなら、

私たちが笑顔で会える晴れ舞台みたいなところで

会えるといいよね。

4/7/2025, 6:02:45 AM

社会に出て何年も経てば『新生活』という言葉は

次第に薄れていく。


だけど、いつだって新入社員を見れば初心を思い出す

ピシッとスーツをカッコよく着こなし、

これから始まる試練に緊張しながらも

これから起きるワクワクを待ち望む。

「あんな風だったかな」って彼らを見れば思い出す。


社会に出れば、

あの頃は思いもしなかった『何か』が私の前をはばむ

今までの経験と知恵で、

それが何であろうと立ち向かわなけばいけない。

でも、きっと解決策を導いてくれる、

新しい地図は存在する。


新しい地図は、立ちはだかる壁に貼ってある。

すぐには見つからないかもしれない。

でも、諦めずにもがいた先にきっとあるから、

もう少し、戦ってみよう。


そう思って今日も頑張る。

週末はまた推しに会いに行こう。

4/6/2025, 5:52:20 AM

初めて本気で好きになったとしても

すぐには自分の心に花が咲いたかなんて分からない。

ただ何となく「あの人と話してると落ち着く」

と、思うだけ。

こんなにも言葉にできない高揚感なんて見当たらない


だけど、これが恋だと知ったとき、

もしも、これが運命かもって思えたとき、

その心は枯れた苗が生命力を取り戻して

新しい命を宿し、新しい花を咲かせるように

生き生きとした眩しい太陽のように明るくなれる。


その頃にすぐにでも相手に「好きだよ」って言えたら

とても幸せなことだと思う。

たとえ相手の心が自分に向いてなくても。


もし、その恋に気づいたときには手遅れだったならば

いつか出会えるかもしれない、

あるいは今よりも強い恋に出会えるだろうと

前を向くべきだと私は思う。

もしかしたら、それは恋ではなく夢かもしれない。

4/5/2025, 5:07:15 AM

今日はお花見日和。

桜は緑のアクセントをちらつかせながら咲き誇る。

そんな桜を見て老若男女が笑顔を咲かせる。

人々はお祭り気分でさまざまな屋台にも足を運ぶ。

本格的なカメラを構える人はごく僅かで、

皆、スマホで桜を撮る。

私はインスタントカメラで手ブレを気にしながら

並ぶ桜の木を今日だけの風景と共に撮る。



数年前の今日は入学式だった。

あの日も桜が咲いていた。

一目惚れという言葉の意味を、

初めて実感したのもその日だった。


あの日はスマホもカメラもまだ持ってなくて

脳のカメラで一目惚れをさせた君を撮った。

写真なら今でも鮮明に残っているだろう。

脳内では君のあの日の姿はボヤけてる。

ただ、今でも鮮明に覚えているのは

あのときの恋した時の高揚感だ。


本気の恋をした時、

人はいつまでもその相手の姿を夢で見るのだろう。

4/4/2025, 7:49:04 AM

先生、言いましたよね?

「君となら革命を起こせる」って。

もし、あれが本当ならばこの世から『恐れること』を

無くしませんか?

何事も恐れなければ私たちは前に進めるでしょ?


あれは冗談で言ったのに

君は本当の優しさを持っているんだね。

だから、未来へ向かう勇気がない人の力になれる。

それは、アンパンマンの生き様と同じなんだよ。

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